ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6893,閑話小題 〜最近にない暖冬!
ですからトルストイの破壊・否定は、真理の探究と表裏一体だったのです。≫
▼【 熊さん: 俺なんて、針ネズミじゃなくて、ドブネズミだね。
寅さん: じゃあ、俺はモグラですか。せめてリスかモモンガ?
こうシリアスにタイプに選り分けられると嫌になるよ。ったく。
大家さん: とするとワシはムジナ辺りですか。
八つぁん: 一応、役割はキツネですがね… じゃあ私は何でしょうか。
ハリネズミに近いハツカネズミ? 私が、‘世間人’を子キツネというが、
他人様の家族の内情の覗き込みのネタを餌に渡り歩くのを性にする人たち。
とすると、子ネズミの方が適切な言葉になるね。
大家さん: 世間様の話は、御品が悪くなるから止めておきましょうや!
誰もが持っている悪い癖だもんね…
寅さん: 八つぁんが「世間」の話をすると、俺のことかと冷や冷やだよ。
俺はね、裏話に花を、いやゴミを添えて楽しむしかないのさ。悩がないから。
熊さんは、素朴だが、俺は少しマシな役割のようですか。
熊さん: 呆け役なんだろう。それも天然呆け役。でも、純粋な疑問ほど道理
を突くって言うじゃないか。しかし寅さんは、少し捻った性格なんだろう。
寅さん: 低俗の中の上が俺、下が御前だよ。
八つぁん: 呆け役の切口に彩をつけるには二人の呆けが必要だからさ。
何かさ、自分の言えないことを二人が代弁してくれて便利だね。
しかし、品格が下がったね。
大家さん: ワシの役割は、八っあんの中の知性というか、冷静さを持った
役割だろう。それにしては、自分で、それが全く感じられませんね。
熊さん: だいたい、これを書いている奴の程度が低いからね!
八つぁん: 『 … 』
寅さん: ここまで話を引っぱって、落ちがこれ? 俺らを呼び出すのも、
そろそろ止めたら。 …いや、大相撲の総括で言いたいことがあるか。】
・・・・・・
4702,漂流者たち
2014年01月28日(火)
* 漂流者たち ー若者には未来など無い! あるのは現在のみ
ー『散文』谷川俊太郎著より
ーこれは全文であるー
【若者を『私』、夢を『思い出』に置き換えると、現在の私(同年代)
の心境に似ている?】
《 若者には未来がある、とはいいふるされたことばである。これは若者の
ことばではなく、感傷的なおとなのことばであろう。 若者には現在がある。
むしろ、若者には現在しかない。そのことはだれよりも若者自身がよく
知っている。過去をふりかえるひまがないのと同じように、若者には未来を
考えるゆとりがない。彼らはいまの一瞬々々を、手づかみしようとする。
それはこっけいで、そのくせ悲劇的だ。 若者は、生活しようとはしない、
生きようとするのだ。「仕事?つまんないなあ」 深い吐息のように、
ある自動車工場の工員はいった。自分にも、いったい自動車のどの部分を
造っているのか、よくわからないのだそうである。昼休みの、日だまりで、
牛乳を飲みながら彼は、ほんとうは、新車のテスト・ドライバーになりたい
んだと、はにかみながら話した。「いかすもん、なあ」活宇にすると、
こんなにも無力で、使いふるされたことばが、若者の口の上では、この上なく
生き生きとするのである。若者は夢見る。夢に夢中になる。恋の夢、金の夢、
正義の夢、純粋の夢。未来に向かう夢ではない。時のない夢、広漠とした情念
の世界にひろがる夢だ。だぷん夢が深ければ深いほど、彼らは現実に目ざめて
いる。きのうもあすも、後らにとっては観念にすぎない。唯一の現実、それは
今日である。いまである。土曜日の晩のダンスホールの芋を洗うような混雑の
中で、若者はちっとも陶酔せずにツイストを踊っている。踊ることで、やっと
あの若さのもつ、底ぬけの無為のひとときをつぶしている。
彼らはまるで漂流者のように見える。家庭という岸辺からも、仕事という港
からも遠く離れて、むなしく何かを求めている。おとなから見て、頼もしい
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01月28日(火)
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