ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■7037,閑話小題 〜ロシアの次はチャイナ利用?
たった一年で、世界会議の枠組も、語り合う議題も、変わってしまった。
・・2009年の世界経済は政策支援の「集中治療室」状態。各国とも生命維持装置の
カテールが何本もつけてある。しかし、やがてそれを抜きはじめる。その時こそ、
本当の衝撃が始る革命的改革期だ。それが2011年になる。本当の「凄い時代」。
なぜそうなのか。今次の不況が巨大な文明の転換に起因しているからだ。 
 それは欧米で進む「知価革命」(情報革命)だ。「物財の豊かさが人間の幸せ」
という近代思想が失われ、「満足の大きさこそ人間の幸せ」という知価社会的的
発想が広まった。これに対し中国を中心とする東アジアには、近代工業社会の
思想と体制が確立した。 この文明的ズレこそが、世界経済の凸凹構造の基盤。
この凸凹が維持できたのは、ドルを中心としたペーパーマネー体制があったから。
赤字垂れ流しでも、ドルの地位と価値を保ったのは、借り手が存在したからである。
アメリカ金融界は、様々な借り手を創り出した。その究極がサブプライム・ローン。
 …これからの世界は、人口問題の構造変化で動くだろう。色いろな条件の中で、
再生を図らなければならない。これは財政支出の垂れ流しの不況対策だけでは
済まされなくなる。だから凄い時代」が続く。・・・ 
 〜〜
 現在が「凄い時代は、誰でも分かっているが、ここで理路整然と分かりやすく
ダイジェストで書いてある。私の知る限り、現在は集中治療室の中で管が繋がれて
いる状態で、本当に大変なのは三年目の今年から5年間である。その意味で、
凄い時代=激変の時代になっていく。 ネット世界が、現実社会とは別に、
いま一つできてしまった。情報網が一般の人たちに張り巡らされて、殆どタダ
同然に情報が手に入るようになった。物理的なものより、その情報に価値を
見出すことが優先されだしてきたのである。その傾向が日ごと進むことになる。
・・・・・・・・
2998,他人に厳しく、自分に甘く
 2009年06月20日(土)
 「世界は感情で動く」 ー3           読書日記
 ー 行動経済学からみる脳のトラップー
* 他人に厳しく、自分に甘く
 我われは「感情のトラップ」にはまっていることは自覚をしていたが、それを
一つずつ解明している本である。前に「ピーク・エンドの法則」を取り上げたが、
今回は「帰属のエラー」について取り上げてみる。
 17章の「他人には辛く、自分には甘い?帰属のエラー」である。
ーまずは帰属のエラーとはー
まわりに起きる社会的事象や、自分や他人の行動の原因を推理・推論することを
「帰属」あるいは「原因の帰属」という。それを理論化したものが「帰属理論」。
下記のような、色いろなエラー、ゆがみなどを「帰属のエラー」という。
1. 知覚的に目立った情報・刺激に左右されること。
2. 他者の行動に対しては性格・個性などの内面的要因を重視する。
3. 自分の行動に対しては極めてポピュラーで普通の反応であり、普通とは
 違ったとすれば状況、すなわち外的要因が異なったと思い込むこと。
4. 自分が成功すると、自分の内面に理由があり、失敗すると外部に要因を求めること。
 こうしたバランスの取れない判断は、とても奇妙な結果を生むこともある。
 2,3に関しては誰でも身に覚えがあるだろうし、他人の失敗は、元々あいつは、
 そういう奴だと非難するが、自分が失敗をするとタマタマ失敗しただけと、
 自分に言い含めてしまう傾向がある。
 「期限を守る」ということにかけては、自分の能力に信頼を置いているし、
 「期限を守る」他人の能力は高く評価する。でも、自分が期限が守れなかった
 場合は、「めったにないほど大変な事情があったからだ」と言い訳をしたりする。
 しかしながらその事情とやらは、距離を置いて眺めたり、他の人に当てはめたり
 してみれば、少しも例外的なものでなく、どこにでもあることだとわかる。
 かくして「期限を常習的に守らない人の言うことは信用するなかれ」という
 帰属のエラーにひっかかる。

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06月20日(土)
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