ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6440,読書日記 〜やさしさね〜 −1
含めて、何かの役に立つとか、なにかのためにやるとかといった一切の功利性
から離れて、学問(ここでは哲学に限定ざれますが)と向きあってみたいと
思われる方に、すこしでも参考になればと思って書いたのが、この本です。≫
▼ リタイア後から、私レベルだが、読書の質が少しだがアップした感がする。
 学生時代に読んだ本で、社会に出てから自分を支えてくれたのは、効率とか、
創造工学とかいう内容のものより、何かに迷い、吹っ切るために、孫子や、
諸子百家、聖書、仏教書、漱石、鴎外、川端全集などが、面白く没頭して
読んだ本だった。 確かに、ドラッガーの『集中、得手に帆を張れ、内部より
市場に焦点を!』などの知識も、役にたったが・・ で、このザマ。 
 何にも社会経験のない純真なまっさらな時節に、何も捉われることなく
読んだ本こそ、独り彷徨う中で、強い指標になっていた。「逆境に根を、
順境に枝を張れ」というが、その栄養分の元は実体験と培った知識である。
人生の晩秋に枝の葉は枯れても、枝として残る。この年齢で、たわわな
葉っぱを求め、枝を張ることしか知らない人を無知の人という。 
要するに、あのケモノの臭いの強い『世間人』。

・・・・・・
2017年10月31日(火)
6075,閑話小題 〜珍獣と珍ころ ―1
   * 珍獣と珍ころ
 珍獣とは姉の一人が私につけた嫌みの名称。もう30年になる。数ヶ月前に亡く
なった連合いが元専売公社の事務方だったこともあり、転職、転業のキャリア?
を繰返してきた私を揶揄したあだ名。まあ、面白いと感心し、納得したが、軽蔑
のニュアンスが含まれていた。ジャングルの獣の餌は自前。そこには、命をかけた
スリルとサスペンスが日常になる。考えてみれば人間の本質は、「獣」と「神」
のロープ上を右に左に揺られながら渡るようなもの。そこで「珍獣」の言葉を
逆照射した言葉と、思い浮んだのが「珍ころ」。「コロ」は犬とすると、適当。
 そこに、「珍獣」と「珍ころ」の対話が自然と生じる。
珍ころ: あんたよ、「変わってるな」と皆が言ってるよ。
珍獣: あんたは、家畜の群れと何ら変わらない! 温むには良いだろけど。
珍ころ: 何時も、がつがつ餌探し。それもこれも、群れに適応できないため。
    少し尻尾の振り方を身につければ良いだけなのに。
珍獣: 餌が暫く穫れずに、久しぶりに穫れた時の喜びと味を知らないだろう。
珍ころ: あんたが、何で珍獣と言われるか、知っとるか。雑食だからさ。
珍獣: 雑食も何も、ありゃしない。とにかく群れたくないと心に決めて、直接、
    自然界に触れて、活きた感覚を得たいと、20歳頃に決心したためさ。
    尤も、父親に誘導されたところもあったがね。
珍ころ: お前のような奴が、庭先や、近所でウロウロするのが目障りそのもの。
    見ていると、潮流に流され、成行きでしか生きていないんじゃないか。
珍獣: 何を言いなさる。それだから面白いんじゃないか。だから、あんた達が、
    仲間内に気を使っている分、外界に全神経を使うしかない自分を楽しめる
    じゃないか。
珍ころ: 右上がりでは、その好きなことが出来るのが羨ましかったが、右下がり
    で、時代変化の激しい時代に、己だけの感覚で生きるは長い目でみて、
    リスクが大きすぎるのではないか、それで、弾け出されたじゃないか。
珍獣: だから、長年かけてリスクヘッジを人知れず、したきたんだ。そんなのは、
    幼児の頃から両親に教えらた当然の知恵と体質。とはいえ、脇が甘いのも
    自覚している? 
珍ころ: これ、志村けんと加藤茶のコント「ぼけ老人」のような内容じゃないか。
珍獣: そう、コントだよ。要するに理解しようがない2人が、ひたすら聞いている
    ふうをして、自分の話を垂流しているだけのこと。それが娑婆じゃないか。
珍ころ: なるほど、「馬鹿ちがうねん。アホやんねん」ですか、二人とも。
    ところで、珍獣にみえたオマエさん、行方不明だった、あの珍ころ?

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10月31日(水)
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