ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5757,閑話小題  〜ファースト・クラスのラウンジ
ルーダンの街に何千人もの野次馬が押しかけた(修道女が教会の尖塔に上り
宙を飛ぶなどのウワサが広まった)。野次馬は何日も泊りカけで狂える
修道女を見物した。修道女は吼え叫び、土の上でころげまわり、足や手を
絡み合わせ、足の裏をくっつき合わせたりした。卑猥なようすで舌を出し、
つばを吐き、冒涜的な言葉を吐きちらかした。・・
 修道女たちとグランディエとの対決が行われ、グランディエが否認しても、
彼が悪魔に使われている証拠が次々に出てきた。六人の悪魔とグランディエが
署名した「契約書」すら出てきた(「神を否認して悪魔に仕え、できる限りの
悪を尽し、なろうことなら人間でなくなり悪魔になることを願う」)。
グランディエは、ルイ十三世直々の指名による特別法廷で魔法使いとして
裁かれ、一ヵ月余の審理を経て、膨大な証拠(悪魔との契約書など)によって、
火刑による死刑が宣告された。 刑は一万人以上の見物客の前で執行。
裁判中に、修道院長と修道女の一人が、無実のグランディエを告発して罪に
おとし入れたと告白したが、その告白も、魔法使いの魔力を証明するものと
され何の影響も及ぼさなかった。この異常な事件は、欧米では繰り返し検証の
対象となり数々の論文や小説が書かれた。 映画も(カヴァレロヴィチ
「尼僧ヨアンナ」、ケン・ラッセル「肉体の悪魔」)作られ、オペラも
(ペンデレツキ「ルーダンの悪魔」)作られている。・・ ≫
▼ 信じがたい事件だが、事実?なのだろう。神の存在証明は、難しいが、
こういう憑依なら、でっち上げ易い。しかし集団となると、誤魔化しは難しい。
17Cのフランスで、17人の修道女が集団の悪魔憑きの物語となると?
やはり信じがたい。信仰心を深めるための法王庁の戦術も考えられるが・・
・・・・・・
4660, 知る悲しみ ー『極道辻説法』は、シマゲジがゴーストライター
2013年12月19日(木)
  * 今東光の『極道辻説法』は、シマゲジ作ー『知る悲しみ』島地勝彦著
 図書館でみつけた島地勝彦著「知る悲しみ」。 
例の「水の上を歩く? 酒場でジョーク」島地 勝彦・開高 健 (著)の、
元プレーボーイ編集長の島地の著書。
「知らない悲しみより知る悲しみのほうが上質である」とは、言い得て妙だが、
何と『極道辻説法』の「和尚前白」は島地が東光に憑依して書いたと告白する。
生臭坊主の名回答も、シマゲジの創作とは・・ ーその一節を書き出してみるー
・矢野「いまインターネットなどで『今東光語録』が箴言集のように扱われて
 いるが、私などから見ますと、どう考えても大僧正の興味のテリトリー外の
 テーマなどが書かれてありまして、ずばり訊きますが『和尚前白』は大憎正
 が書いたもの?
・島地「今日はすべて告白しよう。あれは全部オレが書いたものだよ。
 しかしよく分かったね。読み込んでいるなあ、矢野は」
・矢野「ただ『速記録』で実際に大僧正が語った回想や時評をうまくリライト
 されているのもあります。ですから島地さんの全くの創作ばかりとは言い
 切れない。今日は漢幸雄さんが収集した『和尚前白』を持参してきました
 ので、どれが完全に島地さんの創作なのか教えてくれませんか」
・島地「いいとも。(『和尚前白』を読み進めながら)第一回からオレの文章。
 確かに。このころからうまいなあ、オレは。(国連総会の演説を取り上げた
 回を示し) これもオレ。高校野球の話、これもオレだ。この回は大僧正の
 話をまとめたもの。これもオレじゃないかな。ほんとに大僧正が愚依してる。
 いま読んでも面白い!」
・矢野「スポーツや外国小説がテーマのものやアル・カポネの話も
 みんな島地さんの創作なんですね」
・島地「もちろん、そうだよ」
・矢野「このインタビューを読んでひっくり返る人、いっぱいいますよ。
 いま島地さんは『乗り移り人生相談』という連載をされていますが、
 まさに当時から大僧正に乗り移ってたことになりますから」
▼ 私もひっくり返った一人。島地が今東光に憑依しないと、あれだけの

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12月19日(月)
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