ID:54909
堀井On-Line
by horii86
[395076hit]
■3466, 秘・異郷ツアー、よもやま話 ー10
思考であり言語であり論理である。それ以外の武器を、私たちは持っていません。 自由になるための「技術の束縛」
から逃れるためには、「技術を所有する」ことです。「お金の束縛」から逃れるには、「お金を所有」するしかありません。
所有するとは権限を持つことと同義語である。 何に束縛を感じるか、その人によって違います。
その違いは、それぞれの個人の「物語」の違いによります。物語は「人が生きていく上での行動の道筋」です。
束縛は、外部に存在して人の行動を制限するものではありません。 その人が採用する「物語」が遂行していく途上に
存在する「壁」のことです。「金銭という束縛」を感じているとすれば、それは「金銭が壁となって邪魔をする」という
「物語」が遂行中であることを意味しています。「思考による束縛」の場合は、「思考を捨てる」ということは、
すなわち「何も考えない」ということなので、その実現はかなり難しいと思われる。
「思考の束縛」から逃れるためには、「思考を所有する」ほかはないようです。
おわりに (。^0^。)ノホンジャ、マタ!
・・・・・・・・
2005年09月21日(水)
1632, 記憶する身体、飛翔する意識
ー 日野敬三 対談集 −3
柄谷と保坂の違って、三木は本人自身が生死の淵の大手術をしているので対談の内容は、よりリアルになっている。
ー手術の前前日、夜に病院を抜け出して、信濃町の駅の向かいの喫茶店に一人座って茫然とコーヒーを飲んだのです。
ふと見たら駅の改札口が、ひどく明るく見えるのです。そこだけ輝いて見えるのです。努め帰りの人たちがドンドン出てくる。
以前だったら、疲れて不幸そうな顔をしているなと思うんですけど、そのときは出てくる人たちの顔が、
みんな輝いているのですよー のクダリなど、挫折を何度か繰り返してきた経験から、痛いほど解る。
現在、リストラにあった人の心象風景そのものである。 以下は、少し暗いが真実の声である。
ー記憶する身体、飛翔する意識ー 三木卓
ー三木
生死ぎりぎりの大手術をして、人生の荒治療を食らったという感じは大いにありますね。
突如として目の前に「シャッター」がダーンと落ちてきたときには、やはりかなり慌てた。
多少は死のことを考えていたつもりなのに、やはり本番の覚悟はできてなかったのですね。
ー日野
『2001年宇宙の旅』というSF映画の中に、モノリスという不思議な金属が出てくる。 ツルツルの黒っぽい。
三木さんは先ほど、シャッターとおっしゃいましたが、僕はあれが目の前にスーッと現れた気がしたの。
ー三木
モノリスが?怖いな!
ー三木
病室の窓から、恵比寿の町の灯が見えるんです。そうすると街のどこかのバーで僕が一杯ひっかけていてもいいわけですよ。
ところがその風景が、何か、明治時代のガス灯の世界か何かに思えてくる。その間にあるガラスは厚いですね。
驚くほど厚いガラスなんです。そこに僕が行って飲むということは素晴らしいが、もう絶対できない。
ー日野
僕は、手術の前前日、夜に病院を抜け出して、信濃町の駅の向かいの喫茶店に一人座って茫然とコーヒーを飲んだのです。
ふと見たら駅の改札口が、ひどく明るく見えるのです。そこだけ輝いて見えるのです。勤め帰りの人たちがドンドン出てくる。
以前だったら、疲れて不幸そうな顔をしているなと思うんですけど、そのときは出てくる人たちの顔が、
みんな輝いているのですよ。僕はここにいて、10~20m先の改札口の皆が帰っていく姿が、この世のものならぬ光に包まれて、
そして自分とそこの間には絶対の隔たりがあった。その光景は忘れられません。
ー三木
日野さんも僕も、シャッターが落ちたときから、そういう時間が始まったんだと思う。
僕はときどき高校に講演に行くんですが、入試に絶対に受かる方法があると、冗談めいたことを言うんです。
君達には、まだ一年があると思って悠々としているだろう。しかし、入試一ヶ月前になったら必死に
[5]続きを読む
09月21日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る