ID:54909
堀井On-Line
by horii86
[383997hit]

■7107,閑話小題 〜タイミングが良すぎ、安倍退陣
ベストに働いた。各自の共通する要素と、違った要素を振り分ける目線である。

≪・西アフリカのギニアで25年間チンパンジーを見てきた。チンパンジーから
 見た、人間とは何かとは、生活史や親子関係から見ると共に育てる、共に育つ
「共育」そして、「認める」が人間の特徴となる。 
チンパンジーは「教えない教育」「見習う教育」である。それは、師匠と弟子の
関係に似ている。認識における「関係性」(三つを超える)、再帰的構造(入れ子)
の有無がヒトとチンパンジーを分ける。自己認識(自他の明確な区別)について、
ヒトでは3歳迄と4〜5歳からでははっきりと分かれる。自分が見ているものとは
違う認識世界に他者がいるというのが分かるのは4〜5歳になってからである。
そして他者を理解するというのは自己埋込み的な再帰的構造にある。≫

・人間とは何か。言語という情報、経験を持ち運べるものを獲得した。
そして、想像(イマジネーション)するちからである。
チンパンジーは、絵を描くが抽象的である。似顔絵を与えるとなぐり書きを
するか僅かに顔の輪郭をなぞる。多分、眼の前にある、そのものを見ている。
たとえ一瞬であるとしても。想像できる時間と空間の広がりは極めて狭い。
だから、チンパンジーは絶望しない。人間は、そこにないものを思考する。
だから、人間は絶望するし、希望も持てる。
 最新の成果として、チンパンジーの子どもが人間の大人よりも優れた直観像
記憶を持っているという発見がある。人間は、それを失う代わりにシンボル、
表象、言語と呼ばれる認知機能を手に入れた。直観像記憶は、他者と共有出来ない。
そして、脳の容量は決まっているからだ。日本の研究は、欧米の母子分離による
研究でなく日本オリジナルな「観察参与」という方法によるものである。

・人の希望や絶望もこの「想像するちから」を身に付けたところから始まった。
人は、系統樹でチンパンジーから分かれてから後、言語や文化、あるいは文明は
飛躍的に発達したかもしれないが、その代償としてチンパンジーたちの
「明日を思い煩うことのない心」の世界からは遠く離れてしまった。≫

▼ 情報機器の飛躍的進歩は、ネット上に写真・録画などの画像を記録し、
 公開出来るようになった。逆に言えば、想像力の減退につながる。ポルノ
写真が、その代表。言語獲得で、想像力が生まれ、その過剰が文化、文明が
生まれていった。この「テーマ日記」も、毎日、膨大に入ってくる情報・経験
を物語風にして、パッケージすること。そこにHP内検索機能を付けて、忘却の
彼方の記録を瞬時に引き出せる。 拙い脳の大枠の公開でもある。今さらと…
としても、非常に危険である。過去の文章を読返すと、そこに現れ出るのは、
過去の自分という他者。明らかに現在の自分ではない。誰だろうか、過ぎ去った
あの人は? そこから過去の他者と、現在の私の会話が始まる。これが内省?

・・・・・・
5645,不幸な国の幸福論 〜A
2016年08月29日(月)
         <不幸な国の幸福論  2009/12/16 加賀乙彦 (著)>
   * 幸福を阻む考え方・生き方
 著者が東京発大阪行きの新幹線に乗車したところ、典型的な上流と
思ぼしき上品な奥様方3人のグループがすぐ後ろの席に場所を取った。
ご婦人たちは京都に着くまでの時間、大きな声で“会話”の話が著者の
耳に飛び込んできた話題を紹介している。  〜要約すると〜
《・「ご主人、部長になられたんですって? さすがねぇ」
・「さすがどころか、やっとなのよ。○○さんはもう役職待遇なのに」
・「でも同期の中では二番目に早いご出世だって聞いているわよ。羨ましいわよ。
 息子さんは○×大学だし、お嬢さんもご結婚が決まったそうで」
・「主人の母校の△△大に行かせたかったのに落ちちゃって。○×大も悪くは
 ないけど、義姉のところの子供たちが△△大出て外務省だから肩身が狭いのよ。
 それに娘の相手がねえ。ウェブデザイナーとかいう仕事なんだけど専門学校

[5]続きを読む

08月29日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る