ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6412,閑話小題 〜まず聞いてやること!
いた。すると、ドアをノックする音がした。」 これを選者の内田樹が読んだ
のが、中学校の時で、半世紀も忘れてなかった。そして、いまでも、
「人間とはあらゆる修辞的装飾を剥ぎ取った場合に何ものか」という定義を
試みるとき、この条件設定をしてしまう。それだけこの「奇妙な味」は僕の中に
内面化してしまったことになる。もうひとつ、「そういうことって、あるよね」
と言うのは人間の可能性を押し広げる重要なキーワード。
「成瀬さんて、空中浮揚するらしいよ」「うん、そういうことってあるよね」
そういう感じで使います。・・ つまり、「奇妙な後味」も「そういうことって、
あるよね」も、どちらも自分が「人間とはこういうものである。世界はこういう
もので成り立っている」とリアルかつクールに考えていることの
「ちょっと外側」を感じさせ、結果的により精密に、かつ奔放に自己観察を
するきっかけになるものだということになる。・・ ≫
▼ ものを考えたり、文章化をする時、この二つの基準が、何が大切かを
考えさせる。「嘘みたいな本当の話」のネタは、考えれば幾らでもある。
モノゴトをじっくり観察すれば、何事も「嘘みたいな本当の話」になる。
問題は、気づくか気づかないだけ。だから精密に、奔放に観察するしかない。
そこに、奇妙に味わいが出てくる。「本当のような嘘の話」が、小説だが、
その間逆をショートショートで書くのだから、それなりの観察が必要だ。
・・・・・・
5315,投資も人生も長期思考で!
2015年10月03日(土)
【澤上篤人×出口治明対談=投資も人生も長期思考で!
新潮45・3月号】
* 戦後40年が特別の時代だった
{戦後からバブル崩壊をするまでの35年間が、地球史上、稀なる高度成長期
にあった。その時代に生まれ出たこと自体が、幸運中の幸運で、現在の長期不況
が当り前と思った方がよい」という論は、充分に実感できる。私の事業立上げが
丁度、天辺だったことになるが、その時は、そのことを知りえようがない。
だから準備期間の15年の方が、実業期間より面白かったのは、右上がりの
経済環境の所為もあったことになる。長期設備投資の事業もあって、長期的
思考を求められたが、見切り時期が最終段階になってからだった。それでも、
表層雪崩の段階で決断したが、甘かったことは間違いない。 〜その辺りより
≪ 出口: 朝起きて、今日も頑張ろう、今日も楽しいなと思っていれば、
それが最高のライフワークバランスだと思うので。人間にとって何が
いちばん楽しい人生かといえば、やりたいことをやることです。
澤上: 出口さんが言われたとおり、好きなことをやるのがいちばん面白い。
今までは日本経済が伸びてきたから、みんな右肩上がりに成長してきた。
・・大企業、中企業、小企業、町工場、それぞれが右肩上がりの三角形の
どこかに乗っかっていた。だから、生きていけたし、落ちこぼれもなかった。
でもその右肩上がりの三角形はもうないんです。大企業でも潰れるし、
逆に小さな会社が何回もチャレンジしてのし上がることもある。
出ロ: 二十世紀の後半は、冷戦があったというのがまず大きい。
世界でいちばん豊かなアメリカが、日本に脛をかじられても怒らなかった。
僕がサラリーマンだったころ、日本がアメリカの繊維産業を潰したとか、
次は鉄鋼産業や自動車産業も潰すんじゃないかと。昔だったら戦争です。
でもアメリヵがなぜ本気で怒らなかったかといえぱ、冷戦という枠組みで、
日氷の存在が貴重だったから。これはラッキーでした。 ・・・(略)
出口: 高度成長には自分で行動しなくても、みなと同じように働いていれば
自然に成長するのです。めちゃくちゃ楽ですよ。日本は一九九〇年のバブル
崩壊まで三十五年間、実質七%成長していました。七%成長というのは、
十年間で、経済規模が倍になる数字です。給料もそれに近い形で増えます
から、とんなに幸せなことはないのです。
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10月03日(水)
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