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堀井On-Line
by horii86
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■4580, 2050年の世界 ー10
 事物の方が多くなり、観光は成り立たなくなるだろう。それは、観光地で売られている土産品や観光ショーを思い浮かべれば明らかだ。 
 観光には"……らしさ"が重要なのである。観光に参加する側と、それを主催する側とを含めた、全体としての観光というものを
 話題の対象とすれば、そこには、企画、経営などという側面が大きな役割を果たすことは言うまでもない。しかし、その場合でも
‘・・・らしさ’は見過ごせない要素となる。
◎‘旅’は何よりも「道中」が主役である。古典文学を見ても、旅の話を支えているのは、目的地に至るまでの道中で出くわす
 ことになる数々の予期せぬ出来事だ。道中で何が起こるか分からない。それを乗り越えて到着した目的地で、一段落となる。
 道中にいる間、旅人は異郷の人である。人生は常に旅路にあると自覚する者は、本物の異郷の人である。
◎‘旅行’の場合は目的地までの行程は保証されている。旅行者は目的地までは交通手段を利用して安全に運ばれる。
 目的地に到着してから、旅行者は思い思いの活動を各自の興味に応じて開始する。結果として手に入れたいと望むのは、
 個人的な楽しみであり、良き思い出である。
◎‘ツアー’では、出発点と目的地との往復が予め保証されている。それのみか、道中、宿泊地、目的地での行動内容の一つひとつが、
 あらかじめ他人によって計画に組み込まれていて、それなりの効果を狙った演出も準備されている。参加客は、それらの催し物を
 次々にこなしてゆくことで移動を終える。多くの場合、自分の気に入った場所でも時間的な制約を受ける。物足りなさも残される。
 しかし、全行程が保証されていて、何を見て、何をすべきかを考えなくても安心できるという利点もある。
 昔、「人生は旅である」と言った。しかし、現代の日本人の人生は、ツアーに似ているとも思えてくる。≫
▼ あと三回で世界旅行(主にツアー)50回に達成する。一応、来年中と考えていたが、年金生活者、
 家内の鞄持ちとして年一度が限界か、それも無理? しかし30年近くかけて、小刻みに安いパックを探して行っていたので、
 充分満足しており悔いはない。 著者の「現代の日本人の人生は、ツアーに似ている」は、言いえて妙である。 ツアーより、
 むしろ観光に思える。そこでは"……らしさ"が重要と信じられているからだ。それらは受け止め方の違い。やはり実感は旅である。
 ・・・・・・
2011年09月30日(金)
3840, iPadと、アプリ、あれこれ ー2
 雑誌や本などの電子化で、出版物の概念そのものが根底から変わることになる。 要はフリー化(無料)である。
デジタル化は著作権の有名無実化を意味する。 青空文庫というアプリは、数百冊のフリーの本がある。学生時代に読んだ、
芥川龍之介、有島武郎、夏目漱石、森鴎外などの懐かしい本が無料で何時でも読める。 
 雑誌以外で初めて買ったのが『松岡正剛の書棚』というデジタル本。全体の書棚のレイアウトと、それぞれの棚が写真に載っており、
それに沿って松岡の文章が書いている。 面白いのは、完成したばかりの東京駅直ぐ隣にある丸善ビル(書店)に、同じ書棚のスペース
(60坪)が公開されている。 そこの写真が、この本のベースになっている。 松岡正剛といえば、「千夜千冊ブログ」という
読書感想専門のブログがある。5〜6年前から、この書評を読んでいるが、非常にわかりやすい。 その辺をネットで調べると
【「千夜千冊」は、2000年2月から執筆を開始、2004年の『良寛全集』で1000に達したが、それ以降から現在までも続いている。・・・
 2009年10月に、丸善丸の内本店に、松岡正剛プロデュースによる松丸本舗をオープン。ショップ・イン・ショップという形態で、
 松岡をはじめとする著名人の書斎を再現した本棚など、その斬新な店舗づくりが話題を呼んでいる。 2010年7月には、
『松岡正剛の書棚―松丸本舗の挑戦』(中央公論新社)が発売された。】とある。 上京のおりに是非とも行ってみたいが、
 書店のあり方も大きく変わろうとしている。ネット書店は、こういう考え方をベースにレイアウトが構築されるのが理想だろう。

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09月30日(月)
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