ID:51752
原案帳#20(since 1973-)
by 会津里花
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■祝・人口減!
注:これは毒です。

なんだかいくぶん無理してまで「オソロシイ少子化が進行してるんだぞみんな恐がれキャンペーンただ今実施中」みたいな感じで
「ついに日本の人口減!(これは大変なことになった、世も末ぢゃ)」
という記事がメディアに流れたけど。

わたしに言わせれば、

まあ、よかったんちゃう?

って感じ。
こういうキャンペーンがセクマイ叩きにつながっていかないことを祈るばかり。

産まない/産めない人を詰ったりするよりも、産み育てようとする人たちを阻む「ホモソーシャル」な企業社会のあり方を是正することの方が、何万倍有益なことだろう。

そうして、ホモソーシャルの克服は、そのままセクマイに対する寛容さにつながっていくに違いない。

ぶっちゃけ、妻子を抱えて「オレが一家の大黒柱」とか言ってひぃこらする生き方を選んだ時点で、一方ではヘテロな、他方ではホモな、アンビバレンツな生き方を選んだようなものなんだから、それが露見しないようにホモフォビアに走るのも無理はない。
過去の自分も含めて、そういう(貧弱な)選択しかできない、企業社会に適応しようとする多くの男たちに同情する。

でも、同情はしてもホモソーシャルでホモフォビアなダブスタは、正直醜いなあ。
わたしは結局それに押しつぶされるようにドロップアウトしちゃったけど(自分にとっては最善の選択だったと思うけど)セクマイに対してネガティヴでいないとアイデンティティ保てないような生き方って、なんか惨め……

はっきり言って、GID特例法ができても、企業社会の敷居はちっとも低くなんかならないよ。
「職場に憲法はない」なんて今でも亡霊みたいなこと言う会社(規模不問)が実在するのとおんなじ。

セクマイに対する受け入れがどのくらい進んでいるか(いないか)ということと、その会社が全ての働く人にとって安心・安全・自信を獲得できる環境であるかどうかということとは、連動していると思う。

……っていうところにまで踏み込まなければ、日本の少子化は決して止まりはしない。

ぶっちゃけ、今の社会のあり方で、子どもを産んでも幸せになれそうに思える?
そんなのごく一部のラッキーな人だけじゃん。
子育て負担はのしかかり、会社からは邪魔者扱いされ、経済的にはじり貧になっていく……
それがかなり多くの「子育てに直面する人々」の実感なのでは。
この「実感」を変えることが、日本の少子化対策の再重要課題。
いくら「太陽」を見せても、現実が「北風」の中で凍えているんじゃ、意味ないでしょ。
12月28日(水)
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