ID:51752
原案帳#20(since 1973-)
by 会津里花
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★1・音と言葉の体験



★1・音と言葉の体験
at 2000 05/28 01:43 編集
1.45歳のストリートミュージシャン
さすがに土曜日の夜だけあって、お仕事から帰ってきて駅に降り立つと、たくさん、いる、いる。
そんな中、ちょっと他の子たちと違ったことをやっている二人組がいたので、興味を持ってのぞいてみた。
その二人は、リコーダーを吹いていた。
けっこう、息が合っていて、上手だった。
おじさんと、若い女の子だった。
実は、父(45歳)と娘(高1)だった。
ジャンルは、実にさまざま。
「ラピュタ」、「ディランU(という昔のグループの曲;これはお父さんの方がギターを弾いて歌ってくれた)」、バッハやラヴェル「ボレロ」、「ユーモレスク」などクラシック、ついにはシャンソンやジャズまで……
を、ぜんぶりコーダーで吹いてくれたわけではない。
気が付いたら、私が伴奏していたのだ。
父親の方は、この道27年の猛者で、……っていうことは、「元祖」じゃーん!
若い子たちに見習わせたいよー!!

そうして。
父と娘で、思いっきり息が合っているのが、とても羨ましかった。
娘さんの方は、すでにとっても良い音感とセンスを身に付けているようだった。
お父さんが歌う、とっても古〜いフォークソングを、一緒に小さく口ずさんでいるのが、じんときてしまった。
(で、こっそり娘と同じような立場で音を出したりお話ししたりしちゃったんだけどね(^^;)

二人とも時計を持っていなかった。
私も、思わず時の経つのを忘れて、ギター伴奏を心から楽しんだ。

2.「ッサイマセ」「ッサイマシタ」
コンビニのお兄ちゃんの「いらっしゃいませ」と「ありがとうございました」の言い方。
でも、このお兄ちゃん、名札に「おう」と書いてあったし(=「王」さん?)、何よりもお金の受け取り方に特徴があった。
お札の上に小銭を置いたら、お札で小銭をはじいて手元に引き寄せたのだ。
・「いラっしゃいませ」「あリがとうございました」には「ラ行」の音が含まれる。
日本語の「ラ行」は、実は外国人にとってはとても厄介な発音だ。
その微妙さは、残念ながらネイティヴ日本人でないとわからないのだ。
(よく、英語の「l」と「r」の発音ができない、と嘆いているお父さんたちが今でもいるけれど、立場を裏返せばちゃんと「l、r」が発音できてしまう人たちは、日本語の「ラ行」のあいまいさを出すことができないのだ!)
・お札を使って小銭をはじく動作って、日本人が唯一禁じていることがらで、さすがに若い子たちでもやらないのよね。
(今の日本人に信じられるのは、お金だけでしょう? 宗教とか思想とか英雄とかじゃ、ダメじゃん? 誰もがお金だけは大切にあがめているよね)
あの手つきは、確かに「信じられるものがあるとしたら、お金以外にも考えられる」と言っていた。
彼が外国人らしい、ということが、このときリードされてしまったのでした。

3.Jewell
木曜日に出会った、とても声の良い女の子が教えてくれた。
「アコースティック系がよくて、癒し系だったら、……(他にもいろいろと挙げてくれた)ジュエルがいいですよ」
さっそくCDを借りて聴いてみたら、……
確かにステキ!
歌詞カード、英語の方だけ見ながら、どのくらい聞き取れるか試してみたけど、うーん、私のボキャブラリーは、日常の表現をさっとキャッチできるほどこなれていないわね(^^;

人も言葉も信じられないときは、音楽がいちばん。
きっと、これが、神さまが私にくださった癒しのよりどころなの。

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05月28日(日)
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