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原案帳#20(since 1973-)
by 会津里花
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■方向感覚
☆よく、「男は方向感覚が良いが、女は方向音痴が多い」という言い方を聞きませんか?
え? 「そんな差別的な言い方はしない」?
ああ、そうですよねえ。よかった。
でも、
「男は目標の方向を定めて、あとはカンに頼って移動する人が多い」
「女は目印を覚えておいてそれを頼りに移動する」
こういう言い方だと、「なるほど」と思ったり、少なくとも「聞いたことはある」人は多いのでは?
本当にそうなのでしょうか?
これは、あるとき、本当にあったお話です。(明かりを消して読みましょう……ウソウソ(^^;)
☆今日、最近よく行く「ブティックO」と「市立図書館」に行った。
「O」での私は、今やすっかり「1階のお客様」だ―1階は婦人もの、2階が紳士もの。男ものはゼッタイ買わないぞぉっ!
(注1:靴下だけは別(^^; 注2:「男に見える」のはかまわない……この「注」、ウルサイぞ!)
「O」の駐車場へ向かいながら、ふと思いついた。駐車料金が「1時間半タダ」のスタンプをもらったから思いついたんだけど。
「せっかく時間があるなら、図書館まで歩いていこうかな♪」
確か、「ブティックO」と「市立図書館」は、そんなに遠くなかったはずだ。
でも、二つの場所を結びつけて考えたことのなかった私は、一瞬混乱した。
「どうやって行けばいいんだろう?」
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私は、ちょっと信じられないほどの「方向音痴」というか「方向勘違い」なのだ。
特に車に乗っていると、ひどい。
でも、歩いていても、例えば、喫茶店(←今はもうあんまり残ってませんねぇ……)に入り、出ると必ず、目指すのと反対の方向へ歩き出してしまう。
一度、「『こっちだ』と思うのと『反対』の方向に行けばいいんだ」と思って実行してみたら、やっぱり「本当に目指す方向」とは「反対」だった。
それ以来、諦めて「迷うときには迷うのが一番(^^;)」と思うことにしているけど、迷っている最中に「日が暮れる」のを見るのが、いつも辛いの……。
なんか、ある少年誌に掲載されていた、主人公が「男の子兼女の子」の漫画に出てくる、「黒い子豚に変身する男の子」とおんなじだなぁ、と思ってしまう。
彼の気持ち、よく分かるもん。
なんで、どう考えても長くて15分ぐらいで到着するはずのところに、「45分」もかかるのよぉ!?
その場にいるみんなに、怪しまれちゃったじゃないの!
「何サボッてんだ?」
人が涙目になって「ここはだれ? 今はどこ? 私はいつ?」と混乱しまくっていたっていうのにぃ!
はぁ、はぁ、……興奮してしまった。
ちょっとしつこくなっちゃったから、このくらいにして、と。
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目印を頼りにすることにした。「U結婚式場」と「S山」が左に見える。
確か、「U」は「O」の近くの通りの出口のあたりにあった。
それに、図書館も「S山」のそばにあったはず。
途中の道が45度以上曲がっていないことを祈りながら、駐車場から「図書館に向かってまっすぐに伸びている」ような気がする道を歩き始める。
歩きながら気がついた。
「途中で、いくつか幹線道路を横切るのでは?」
それは1本だったか、2本だったか……?
思い出せない。
なんとなく頭の中に「地図」のようなものが浮かぶのだが、そのあちこちが「大きな魚」とか「ラッパを吹く天使」とかにじゃまされて、道がちゃんとつながらない。
だんだん「U」が遠くなって、
……不安だ。
と思い始めた時、まるで
「考えるほうに夢中になってしまうから、キミは迷うんだよ!」
とでも言わんばかりに、目の前がぱっと広がった。
幹線道路(その1)だった。
「いつも車で図書館に行くときは、この道を山に近い方に向かって走って行って、古い商店街が見える手前の角を右に曲がれば、そのうち図書館の入り口の公園が見えるんだっけ……」
と思うが、どうも歩いて行くには遠回りのような気がする。
うー、どうしよう。
だって、この道路、今歩いてきた道と、「135度」ぐらいの角度になっているような気がするぞ?
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01月26日(水)
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