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原案帳#20(since 1973-)
by 会津里花
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■踊らされたくない2
 私は以前から、ブッシュ政権は「隠れ多極主義」だと見てきた。チベットの騒乱が、アメリカの諜報機関に扇動されたものだとしたら、そこにはブッシュ政権も関与していると考えられるが、その目的は、欧米と対決したがらない中国を、欧米との対決を辞さない姿勢に転換させ、中露を結束させて、世界を多極化することなのかもしれない。

 米英諜報機関がチベット人の運動を支援してきたのは、もともと親英的な「英米中心主義」「中国包囲網」「冷戦体制維持」の戦略のためだったが、ブッシュ政権は、英米中心主義者のふりをして諜報のメカニズムを乗っ取り、それを米英中心体制を潰して世界を多極化するために使っている。米英イスラエル間はここ数年、スパイ大作戦的な諜報の暗闘の中にある。

 上海では4月16日、イラン核問題の国際交渉が初めて中国で開催された。中国政府は、重要な合意が達成されたと発表した。合意の内容はまだ発表されていないものの、中国政府は、これまで欧米が脅しによって成功できなかったイランの核廃棄を、非米同盟的な協調外交によって成功させることができるかもしれない。そのことと、チベット騒動の五輪問題で中国が欧米を見限るかもしれないという動きとが、同時に起きている。これは、世界の多極化という観点から見ると、非常に興味深い。
http://news.xinhuanet.com/english/2008-04/16/content_7991599.htmhttp://news.xinhuanet.com/english/2008-04/16/content_7991599.htm


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http://tanakanews.com/080417tibet.htmhttp://tanakanews.com/080417tibet.htm

04月21日(月)
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