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原案帳#20(since 1973-)
by 会津里花
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■少子化問題〜受け入れる発想
でも、自然は本来、そういうことをちゃんと計算に入れて初めて、まともに機能している。
どうにかしたいと思ってもどうにもできない、それが自然というものだ。
たとえば、ヒト以外のサルの平均寿命は、どんなに体が大きい種でも40年くらい。
(「寿命」はその種の体格の大きさと、ほぼそれに規定される代謝率で決まっているらしい)
ヒトがヒトとして生きるようになってから、自分自身で作り変えたさまざまな条件のおかげで、たとえば日本人の寿命は世界一(←実はこのせいで出生率が低下していると思うんだけど)。
薬とか医療とかいろんな手立てで「長生きする」ということは、本当に良いことなのか。
死ぬべき時に死ねない、というのは、実はとても恐ろしいことなのではないのか。
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もちろん、わたしも死ぬのはいや。そんなの生命である以上、本能的にそう思うのは仕方ない。
たぶん、あと20年ぐらい余計に生きたとして、その頃になってもやっぱり「今死ぬのはいや」だと思っているだろう。
でも、たとえば病気になって、なんとかして助かりたいと思いながらもどうすることもできずに
「死にたくないよぉ、もっと生きていたいよぉ」と嘆きながら死んでいくのは、それは当然のことなのではないか。
意識というのがあるせいで自分の死を受け入れられなくなってしまったのは、そういうふうに進化してしまったので仕方ない。
わたしは自分の死を受け入れられず、嘆き悲しみみっともなく生に執着しながら、最後まで後悔しながら死んでいくことだろう。
でも、それも仕方ない。
無理に生き延びるよりもずっと健全だと思う。
ああ…… またなんだか書きすぎてしまった。
わたしがもともと言いたかったことは、これだけ。
日本の出生率低下には、ちゃんと意味がある。
(どういう意味かはわたしにもまだわからないけど)
むやみにそれを否定せずに、受け入れて生きていくべきだ。日本人は。
06月10日(木)
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