ID:51752
原案帳#20(since 1973-)
by 会津里花
[141586hit]
■8月15日という日
しかし、日本人にとっては、世界最初の「核兵器の人体実験場」にされた、ということも含めて、原爆投下そのものはとうてい容認することができないのだ。
だから、このことについて日本とアメリカの見解がいつまでたっても一致しないのは当然のことだ。
ていうか、一致させてはいけないと思う。
わたしたち日本人は、アメリカの調子の良い口車に乗せられて、お人好しのへらへら笑いをしてはいけない。
そういえば、さ。
アメリカは大量破壊兵器を使わずに戦争で勝ったことなんて、ないんだよね。
ベトナムでは化学兵器もさんざん使ったのに、結局勝てなかった。っていうか、あれは「惨敗」だった。
湾岸戦争も、今度のブッシュ戦争も、決して「勝利」はしていないのだ。
(どうせイラクの「大量破壊兵器疑惑」も、CIAがこっそり持ち込んだものを「イラクの悪事の証拠」とか言って大騒ぎするつもりだったんだろう。
何か「手違い」があって、その陰謀が頓挫したんだろう。
しかも、そのことではイギリスに罪をなすりつけようとしているし)
ていうか。
たぶん、いかなるかたちであろうと、「戦争」という手段でアメリカがどこか他の国に「勝つ」などということは、実は「ありえない」んじゃないの?
「最後の勝利」が日本との戦争だったんだよ、きっと。
でも、わたしたち日本人は、「敗戦国」になるとどういう目にあうか、よく知っている。
戦争終結から60年近くたった今でも、日本は国土も国民も、米軍の監視下におかれている。
わたしは何度もここや他のところで書いているけれど、日本にある米軍基地は、主に日本がアメリカに逆らわないために存在している、ということを、どうか皆さん、忘れないでもらいたい。
太平洋戦争後にアメリカが起こした何度かの戦争で、アメリカが戦争ではどれほど凶暴かということを、非戦の立場からは脅威でしかないということを、日本人は目の当たりにさせられてきた。
(これも何度もしつこく書いていることだけれど、どんなに素晴らしい?政策を持った政治家であろうと、対米外交のことだけは言葉を曖昧に濁し、日本人にとって最善と思われる政策をとることができなくなる現象から、日本が今でもアメリカの「人質国家」だということがまざまざと現れている)
たぶん、アメリカは戦争による日本の支配に成功したことに味を占めて、他の国に対しても同じことがやりたくて仕方ないんじゃないか。
(アメリカでは、連邦内の「州」もそれ以外の「国」も、ともに"State"と呼ばれている。
きっとアメリカ人の中には世界中の「国"States"」が「アメリカ連邦(United States of Americaをわかりやすく訳すとこうなる)」を構成する「州"States"」になるべきだ、と思っている人がいるだろう。
言葉の働きを軽んじてはいけない。
言葉のあり方によって人の意識が規定されてしまうことだって、この世には多く起きることだ)
話が逸れた。
最後にもう一度。
もしもアメリカが日本に「本土上陸」していたら、たぶん現在の日本はアメリカと同盟国になんかなっていなかっただろう。
米軍は間違いなく、日本の国土を荒らしまわって、多くの日本人に「憎悪の連鎖」を植え付けていたことだろう。
今のイラクを見れば明らかにそれがわかる。
米軍よ、早くイラクから無条件撤退せよ。
多くの一般市民に「憎悪の押し売り」をするのはやめろ。
ついでに、それとたぶん同じくらいの量の「憎悪」を、アメリカの一般国民に植え付けるのもやめろ。
戦争は憎悪を連鎖させることはできても、決して平和をもたらすことはできない。
わたしたち人類は、そういうことをちゃんと学習できる時代にさしかかっているのだ。
人口が減らしたいんだったら戦争以外の方法でやれ。
アメリカよ、もういいかげんにしろ。
この記事のトップへ
ページのトップへ
08月15日(金)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る