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原案帳#20(since 1973-)
by 会津里花
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■日本人の戦争のしかた。 小説書き 親知らず
今日、歯医者さんにいって「親知らず」を1本抜いた。

SRSって、親知らずを抜く歯科治療ととても似ているような気がする。

「人間にとって最も自然」という言葉は、
それだけでもう、なんだか大きな自己矛盾のような気がする。
実は人間にとって「自然」なんてないのではないか。

「直立二足歩行」しているだけで、哺乳類としてはもはや「不自然」で、
腰痛になるのがそんなにいやだったら、「前足」を鍛えて「四足歩行」するのがいちばん、とか。
ところが、もう二足歩行のほうに慣れてしまっているので、
今さら「不自然」な四足歩行なんかできるか! みたいな。

骨格に関わりそうな疾患は、実は軒並みこの「直立二足歩行」が原因だとか。
人間やめてればいちばん楽? とか。

私には、牽強付会な屁理屈かもしれないんだけど、
「SRSなんて許せない」という人がいたら
その人の身勝手な論理を暴いてやりたい、と思ってしまう。

人間に「自然」はないのだ。
もちろん、ホメオスタシスの維持とか、とても巧妙な仕組みが、
自覚的にどうのこうの頭を使わなくても
人間の身体には備わっていて、恰も「自然」が命を支えてくれているように思うけれど、
それにしたって生化学的にとても「無理」しているのではないか。

ああ、今日の理屈は本当に「屁にもならない」ような気が。

SRSとは、めがねをかけるようなもの、とか。
少なくとも、私はそのおかげで少しだけまともに世の中が見れるようになった、と思うもん。
それは「自然」? 「不自然」?
問うだけ無駄なのでは。

……あー、歯が痛い。親知らず、抜いちゃった跡が。
そうだった、もともとはこの歯のことから始まったんだっけ。
そう。親知らず。
もともとは、人間の食べる機能を強化するための歯だったのに、
いつの間にか「虫歯の原因」でしかないものになってしまっている。

「生殖機能」も、もしかしたらいらないのでは?
そうそう、クローンとか、じょうずにできるようになれば、
自分の身体で生殖するのも、もはや必要なくなってしまう時代が来るのかも。

ただし、それは人類が「たそがれ」を迎えた頃のことだと思うけど。
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04月30日(火)
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