ID:51752
原案帳#20(since 1973-)
by 会津里花
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■断片集 金八先生 おまけの愚痴つき(^^;
嘘を気にしながら生きていくのよりも
ずっと安心して、安全に生きていけるのだろうと思う。

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「嘘」という言葉が金八先生からも出た。

真実を知ることの苦しみ。
それを分かち合うこと。

……ちょっと、ここからは「同時中継」中断します。

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「一人の勇気の火種を、みんなの勇気にしてください。」

生徒たちがみんな泣いている。
クサい芝居って言う人もいるかもしれないけど……
でも、つられて泣けるだけの演出なんだろうな、きっと。

直に勇気を渡しに行く、委員長二人。

クラスのみんな。

マスコミ。
もしも私があんなふうに囲まれてしまったら、
どんな反応をするだろう。
……きっと、「過剰反応」して、ぜんぜん必要ないのに
「そうですよー、私がぜんぶ悪いんです!!」とか
収拾のつかないようなキレ方をしてしまうだろうな。

だから、守られるべきだ。

自分のことを、一生隠して生きなければならない、と考えて、
自らを「恥のある者」「後ろ暗い者」「罪びと」のように
隠れながら生きることになってしまう人を、
少しでも減らしていくために。

誰もが、頭を高くして歩いていいのだ、ということを
実現するために。

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今回の放送を見て、私は改めて
「GID当事者が当事者であることを隠しながら生きるのは、
本当はとても悲しいこと」
という認識を強くした。

はっきり言って、当事者の中には今でも少なからず
「カムアウトなんか絶対にしない、すべきではない」
と思って生きている人たちがいる。
特に、
「何も言わなければ普通に女性として生きていけるのに、
なぜわざわざ好奇の目で見られるようなことをしなければならないのか。」
という人たちは、確かにぱっと見た目はとても
「戸籍上は男性」などとは信じられないような人が多い。
「勇気を出してカムアウトしたら、とんでもない目に遭った。
二度とそんなことをしてはならない、という貴重な経験だった」
という人もいる。

それらは事実だ。
私自身、そういう人を数名知っている。
もちろん、それが誰かなどということは、
私も決して明かしたりはしない。
なぜなら、明かすかどうかは本人以外誰も決めてはいけないことだからだ。

そうして、そういう人たちの抱える事実の前で、軽々しく
「でもやっぱりカムアウトしたほうがいいよ」などとは、
決して言えない。言いたくない。

でも、それらは確かに事実ではあるけれど、
あまりにも痛ましい事実であるように思えて仕方ない……

私は最近、機能不全に陥った家族に虐待を受け続けて、
ついには「犯罪」と呼ばれても仕方ないような行為に
自ら追い込まれてしまった人の記事を読んだ。
それは恐ろしいことだったし、何も知らない人がその行為だけ見たら、
「なんてひどいこと」と決め付けてしまうかもしれないようなことだった。

でも、私はその人に共感した。
そうして、決して「ばかだなあ、余計なことを書かなければいいのに」
とは、思わなかった。

おそらくそれは、彼女自身が向き合わないと、
これからの人生を生き抜いていけないから。

GID当事者を決して全く同じに扱ってしまって良いとは思わないけれど、
だからといって
「そういう犯罪者と自分たちは違う」
と拒絶してしまって良いものなのだろうか。


……

私はこのことについて、何度も考え方が変わる。
でも、「変わる」というより「加わる」というべきか。

誰も彼もが「木に竹を接ぐように」カムアウトしなければいけない、とは思わない。
でも、今日の鶴本直みたいに予断を許されないような状況とか、
そうでなくてもカムアウトするほうがしないよりも

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02月28日(木)
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