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doo-bop days
by ブーツィラ
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■『デヴィッド・ボウイ 全歴史 〜虚構からの脱却〜』
5/14AM6:20からWOWOWで放送されたドキュメンタリー『デヴィッド・ボウイ 全歴史 〜虚構からの脱却〜』(原題『Studio Portraits: David Bowie Sound And Vision』, 2002年, アメリカ, 86分)を見る。
『デヴィッド・ボウイ 全歴史 〜虚構からの脱却〜』は、2003年発売のDVD『David Bowie - Sound And Vision』(日本盤は未発売)と恐らく同一作品で、それに日本語字幕を付けたものと思われる。私が初めて見るボウイの映像はあまりなく、新たに知ったことも特にないが、ボウイの「全歴史」を「86分」でそつなくまとめたドキュメンタリーではある。
「ポップ・ロックの世界にパントマイムやアート的要素を融合させた先駆者、デヴィッド・ボウイ。彼が厳しい音楽の世界を生き抜いて来られたのは、常に新しいチャレンジを繰り返してきたからだった。今もカリスマとしてリスペクトされる彼の軌跡を、本人のインタビューや記録映像などによって綴るドキュメンタリー。I・ポップや、B・イーノらボウイに近しい人物によるコメントを織り交ぜながら、知られざる幼少期から不遇時代、そしてグラムロックのパイオニアとして不動の地位を築いた時代と、年代を追って波乱の半生を浮き彫りにする。」
監督: リック・ハル 出演: デヴィッド・ボウイ、イギー・ポップ、ブライアン・イーノ、トニー・ヴィスコンティー、カルロス・アロマー、ミック・ロック、トレント・レズナー他
とりわけ印象深かったのは、ボウイの熱心なファン必読の『デヴィッド・ボウイ 神話の裏側』(ピーター&レニ・ギルマン著, 1987年発行, CBSソニー出版)ですでに指摘されていたことではあるが、異父兄テリーの精神の病(1985年1月自殺)と、その家系の出身である自分もテリーのように統合失調症を発症するのではないかという恐れに、ボウイ自身の発言およびナレーションによって赤裸々に触れていることである。
1987年に発表したアルバム『Never Let Me Down』と、それに伴うGlass Spider Tourの頃のボウイについて、「アーティストとして完全に枯渇していた」と語る的確な自己批評と率直さもボウイらしい。少しだけ登場する1974年のフィラデルフィア公演のライヴ映像は、単独作品としてDVD化すべき。
■【2007年6月2日追記】
『デヴィッド・ボウイ 全歴史 〜虚構からの脱却〜』と同一作品が、2007年5月23日にバップから『STARMAN』 というタイトルの日本盤DVDとして発売された(日本語字幕は異なる)。
05月14日(土)
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