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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■合格したけど行かなかった男
Xで素敵な経歴の方を発見した。次の衆院選で奈良県から立候補することを準備している人で所属政党は維新の会である。Xのプロフィールはこうなっていた。
高野あつし(日本維新の会・奈良県第1選挙区支部長)@takano_nara
東大法→キャリア試験上位合格も、警視庁に巡査で入庁→交番勤務、捜査一課刑事等→外交官→大手IT企業シニアマネジャー。
警察官、外交官として、最前線の現場で身体を張って国民と国を守ってきた自負が有ります。最前線の現場で働く人々を大切にする社会を作りたい。
先人達に恥ずかしくない日本を未来の子供たちの為に残したい。
奈良 奈良市takano-atsushi.com
キャリア試験に合格して警察庁に入庁したのなら最初の階級は警部補からスタートするはずである。それが巡査で入庁したのは不思議なんだが、本人の話では警察庁という希望が通らなかったのでキャリア合格を蹴ったらしい。
警察学校に入って巡査から叩き上げで出世して捜査一課の刑事になれたとしても、そうなるとその後の「外交官」という経歴につながらないし、そもそも「外交官」を名乗るなら所属は外務省であり、他の省庁から役務職員として外国に派遣されたとしてもそれは外務職員ではあるが普通は外交官とは呼ばない。というのがオレの理解なんだが、そのあたりは官僚の方とか人事に詳しい方からのアドバイスがいただけると嬉しいのである。
この方が経歴どおりの方ならばそれこそドラマ『相棒』にでも出てきて活躍しそうな方であるというのがオレの率直な感想であり、不祥事議員養成所の維新の会なんかに行かなくても自民党から声がかかるだろうし、大手商社とかIT企業から引く手あまただろう。当選するかもわからない選挙に打って出るようなリスクを冒さなくてもいいのにと思うのである。
そして引っかかるのが「キャリア合格を蹴った」という話なのだ。合格したけど行かないというのはなんかカッコいい。でもオレは基本的にそういうのを信用していないのである。たとえばある名物予備校教師が「早稲田に合格していたけどそれを蹴って國學院に行った」と語ってもそれは嘘だと思うし、ある関西人が「京大に合格していたけどなんか肌が合わなくて同志社にした」というのも嘘だと思うのである。そういう例の中でオレが信じるのはSF作家の豊田有恒さんが東大理Vに合格したけどそれを蹴って慶応医学部にしたという例だけである。
少なくともオレならキャリア合格は蹴らないし、難関大学の合格は素直に受け入れて通うのである。大学のサークルの先輩に司法試験と国家公務員上級職をW合格して、司法試験を蹴って官僚を選んだ人がいる。それほどにキャリア試験に通るのは価値があるとオレは思うのである。
まあそういうわけでこの高野あつし候補、本当のところはどうだったのかということがとても気になるのだが、その方のXの固定ツイートにはこのように書かれている。
高野あつし(日本維新の会・奈良県第1選挙区支部長)
@takano_nara 2023年10月24日
地元で初の活動、始発前から大和西大寺駅での4時間ご挨拶。
初めに、建国の先人達が空から見守ってくれてると感じるこの聖地奈良から、頑張る人が報われ力を発揮できる社会に変えることで、経済大国日本を復活させ、世界の荒波の中で美しい国日本を守って行く、どんなにつらくとも、と誓いました。
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03月17日(日)
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