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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■おまえのやってる勉強はオナニーだ!
自習時間の過ごし方を見ると、その生徒が伸びる生徒かそうでない生徒かは一目で分かる。漫然と参考書や単語集を眺めてる生徒というのは基本的にダメな生徒である。参考書をいくら眺めてもそこに書いてあることを覚えられるわけではないからだ。きっとその生徒はこれまででもずっとそうしてきたのだろう。そして結果として学力偏差値が低いままなのである。そうして自分の何が間違ってるのかにも気付かず、最終的にFランクの大学などに収容されてニート予備軍となって行くのである。
知識をちゃんと身につけるためには五感を総動員しないといけないし、ちゃんと考えないといけない。手を動かし、メモをとり、問題を解かないといけない。場合によっては声を出さないといけないのである。
もちろん塾や予備校の自習室では声など出せないのでそれは自宅限定だが。今はすぐれた音声教材なども多く、英語リスニングやスピーキングを学習する方法はかなり多い。オレが受験生だった頃とは大違いである。もっともオレが受験生の時はリスニング問題などなかったけれども。
「考える」という勉強をしてこなかった受験生は基本的にアホのままである。もちろんそういうレベルでも入れるFランク大学がたくさんあるから大学生にはなれるのだが、いわゆる「難関校」を目指すには、しっかりと考えて問題を解く訓練をしないとだめである。
たとえば「1時間自由に勉強をしなさい」と放置したとき、その1時間ずっと参考書を眺めてるような馬鹿がいる。オレはそのようなスタイルのことを「オナ勉」と呼ぶ。これは「オナニーのように意味のない自己満足に過ぎない無意味な勉強」という意味である。ところが多くの「成績の上がらない生徒」は貴重な学習時間にこの「オナ勉」をしてるのである。だからオレははっきりと言う。「おまえのしてることはただのオナニーだ。そんなことでは成績は上がらない!」と。
参考書に書かれている膨大な知識をどうやって吸収するのか。オレのように人並み外れた記憶力があって、どんどん覚えられる超人なら別だが、普通の人はそうではない。オレはよく生徒に英単語や日本史の知識のことを「そんなこといつ覚えたんですか」と訊かれることがあるが、数十年前の受験勉強の時に覚えたと言っても誰も信じてくれないのである。普通の人にはそういうことはできないからである。だったら普通の人にできる勉強法を考えないといけない。それが「英単語は声に出して発音して、その自分の発音を録音してチェックして、またノートに書いてみる」ということであったり、長文の中で知らない単語にマーカーで印をつけて、それをいちいち辞書で引いてメモ用紙に書き出してみたり、納得いくまでノートに訳文を何通りも書いたりして、さまざまに工夫することになる。ただ、そうした手法は数十年前にオレがしていたことできわめて古典的なやり方だ。
頭の悪い生徒ほど教師のせいにする。「世の中にはすばらしい先生がいて、その前で話を聞いてるだけで賢くなれる」という幻想を抱くのだ。そんな有能な教師は実在しないと思った方がいい。予備校で「カリスマ講師」と呼ばれる方の動画を何本も視たことがあるが、オレよりもつまらない講師ばかりだった。そいつらよりもオレの方がはるかにエロくてためになるとオレは思ったのである。そして「この程度でカリスマならオレは最高神レベルだな」と思ったほどである。
世の中の多くの低レベルの受験生は毎日「オナ勉」をしている。そしてその「オナ勉」を「普通の勉強」だと思ってる。何十時間、何百時間のオナ勉をしても何の効果も上がらない。そしてそういう馬鹿に向かって「おまえのしてることはオナニー」と指摘してくれる先生も大人もなかなかいない。
受験勉強というものは正しいやり方を身につければ劇的に効果が上がるのである。しかし高校3年になっても「オナ勉」しかできないやつというのは、おそらくその程度のやつなんだろう。そういう受験生の自己満足、いわゆるオナニーのために誰でも入れる大学が存在するわけである。そういう学生を金儲けのために利用しているのである。
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10月24日(火)
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