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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■統一教会はショッカーだった
初代仮面ライダーには世界征服を企む悪の組織、「ショッカー」というのが出てくる。レインボーマンには「死ね死ね団」、マジンガーZには「DR.ヘル」ポケモンには「ロケット団」が出てくる。こういう組織はどれも世界征服を企んでいるのである。
そもそもどうやって世界征服なんかできるのだろうと思うが、そこはフィクションの世界なので娯楽として視聴者は楽しんでいるのである。しかし、本当に世界征服を企む組織なんてものが登場するなんて誰が思っただろうか。文鮮明は最初はセックスを教義とする怪しい新興宗教の指導者としてアメリカで逮捕されたりしたが、後に「統一教会」を作って布教することで世界征服という壮大な夢をほぼ実現させたのである。世界中に支部を作り、強固な集金システムを完成し、政治の世界に食い込んで支配を強化するという手法で本当に世界征服に成功したのだ。その証拠にトランプや安倍晋三も見事に取り込んだではないか。うまくいかなかったのは習近平やプーチンくらいである。習近平やプーチンが取り込まれなかった理由は、彼らも同じように世界征服を企んでいるからである。単にライバルだったからである。
文鮮明は「統一教会」の支部を日本国内に増やす中で、高額な印鑑の販売や壺の販売、霊感商法などのさまざまな集金システムを編み出し、年間に300億〜1000億円とも言われるゼニを日本国内の下級信者から搾取し、韓国の本部へ送金した。その資金で世界各国に支部が作られ、今や世界中に支部のある強大なネットワークを完成したのである。
もちろんこの教団のやってることは詐欺そのものなので、裁判に訴えられたりするしマスコミでもその悪辣さが報道される。そのままだと布教がうまくいかなくなる。もしかしたら警察の捜査が入るかも知れない。それを食い止めるために統一教会は政治家と近づき、公安内部にも協力者を送り込み、日本の中枢に食い込んでいったのである。自衛官や警察官の中にも信者がいるという。マスコミの支配もどんどん進めていった。その結果として被害はあまり報道されなくなり、いつのまにか報道すること自体がタブーとなっていったのだろう。高額の講演料が受け取れるということで政治家が統一教会やその関連団体の集会に招待されることも多かった。政治家にとっても、記録しないでごまかせるゼニももらえるし、集票にも役立つというWin-Winの関係が築けたのである。
今回の安倍首相銃撃事件で、さまざまな人がこの問題を論じているが、芸能人や与党御用達の評論家の中に統一教会を擁護する発言が目立つ。「信仰の自由」や「お布施は任意」であるということを語り、山上徹也が母親を恨むならわかるが、教祖や安倍晋三を恨むのは「逆恨み」だと言う人もいる。果たしてそうだろうか。
政治家の多くは統一教会がさまざまな方法で信者から無理矢理に集金していることを知っていたはずである。自分がもらう講演料のゼニはそうして作られた汚いゼニであるということを知っていたはずだ。信者からの搾取は決して「喜捨」などではなく、強制的な献金だったわけである。そのゼニは組織を拡大し、政治家やマスコミをコントロールするために使われてきたのである。もちろん教祖である文鮮明やその一族の豪奢な生活を支えるためにも使われただろう。実は統一教会は韓国では財閥の一つである。日本から搾取したゼニを元手にして企業グループを築き上げているのである。
公安が調査対象にして排除しないといけない反社会的組織は、日本共産党ではなく統一教会やその分派だったのである。しかし、政治家は自分たちがそこから支援を受けてるが故にこの連中の跳梁跋扈を黙認し、多くの被害者を生み出したのだ。献金によって家が破産したのは山上徹也の一家だけではない。そういう家は日本中に無数にあるのだ。親が統一教会から搾取されていたために大学に進学できなかったり、思うような人生を送れずに生活を破壊された被害者が無数に居たのである。それでも政治家には罪はないのか。維新の会の足立康史議員はは関連団体で講演をしておきながら「統一教会と関係があるとは知らなかった」と答えた。知らないわけがないだろう。すべては「保身のための嘘」である。
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07月13日(水)
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