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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■ガストで日本経済について考える
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 12月31日、オレはオートバックスでカーオーディオの載せ替えをするために家を出たのだが、ネットブックを持っていたのでふと、ガストでドリンクバーでも頼んでインターネットしようと思って店に入った。いつもなら席まで案内してくれるはずの女の子が「空いてる席に座ってください」と焦った声で言ったとき、オレはまだ事態の重大さをわかっていなかったのだ。オレが席に着いたのが9:15くらいだったか。それから待つこと延々50分、10時を過ぎてやっとモーニングセットAのプレートが冷え切ったトーストと共に運ばれてきたのである。そこまで待たされれば普通ならさっさと店で出てしまうところだが、オレは店員の動きを見たり客同士の会話を聞きながらその状況を楽しんでいたのである。

 オレの隣のテーブルには老夫婦と思われるカップルが居た。オレよりも先に来ていたのだが、いつまで経っても注文したものが運ばれてこないことに愛想を尽かせたのか、席を立って帰ろうとした。店員が「もうできてるかも知れませんから・・・」と引き留めていたがそのまま帰ってしまった。また別のテーブルには家族連れがいたのだが、やはり帰ろうとしたところを店員に引き留められ、すぐにモーニングセットが運ばれてきたが、黒焦げのトーストだった。5歳くらいの女の子がそのトーストを触って「熱くない!」と言っていた。冷めてるトーストなんて論外だ。

 それがこの店のデフォルトだったのだろうか。オレの前に運ばれて来たトーストも、同じように焦げていて冷たかったのである。なぜ冷めているのに真っ黒に焦げてるトーストなんかを出すのだろう。そこで店員を罵倒してさっさと出てくればよかったのかも知れないし、そうしている客が居てもおかしくない。もうこの店は完全に終わってると判断してもいい状況がそこには存在した。フロアに居た女の子は2名である。厨房にはスタッフが何人いるのかは見えないのでわからないが、とにかく全然人が足りないということはわかる。テーブルの上を片づけるのも追いつかないのである。だからドリンクバーのところにコーヒーカップやグラスを補充するのも間に合っていないし、スープバーのスープはもう空である。これは誰のせいでもない。人手が足りないからこうなるのだ。

 外食産業は常に人手不足である。時給700〜800円程度のバイトはいくらでもいそうなものだが、人が集まらないのである。確かに労働のきつさを思えばそれも仕方がないのだろう。そして年末年始ともなるとふだんの戦力である主婦のパートはまず確保できない。大学生は帰省してしまっていたりする。だから人が全然足りないのだ。オレが店を罵倒することもなく静かにその状況を観察していたのは、この「いつまで経っても注文の品がやってこない」現象というのはこの店の固有の問題ではなくて、今の日本経済全体が抱える病だと思ったからである。

 不景気で街には失業者が溢れているが、その一方で人手不足に悩む業界はいくらでもある。農業や林業はそもそも後継者不足だし、漁業も従事者が減っている。不景気にあまり影響されない外食産業は大学卒の就職先としてはあまり人気がない。みんなが休みの土日に休めないからかも知れない。彼女と休日が合わないとろくにデートもできないだろう。そんな単純な理由だけではないかも知れないが、今の就職難というのは明らかに就職を希望する者と実際の求人とのミスマッチなのである。文部省が大学設置をどんどん認可して街にFランク私大が溢れてしまったこと、入学試験の偏差値が高かったはずの大学が定員をどんどん増やして学生の質を低下させたこと。工業科や商業科などの職業科の高校が減って全日制普通科ばかりになったこと。そうした教育行政の側の問題が大きいのである。


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01月01日(金)
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