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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■「永井豪記念館」はなぜ失敗したか・・・
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石川県輪島市は永井豪の出身地だという。そこにこの春、永井豪記念館がオープンしたのだが、GWを終えると客足がサッパリなのだという。アサヒコムの記事を引用しよう。
【石川フォーカス】入場者低迷 集客課題に2009年05月25日
◎永井豪記念館・開館1カ月◎
人気アニメ「マジンガーZ」「キューティーハニー」などで知られる漫画家永井豪さんの記念館が、出身地の輪島市に4月25日にオープンして丸1カ月。大型連休は多くの観光客らでにぎわったが、その後の入場者数は低迷している。同館を観光にどう生かしていくか。地域全体での取り組みが課題になりそうだ。
(金井信義)
◆「お宝」を展示
記念館は、市が朝市通りの信用金庫空き店舗を買い取り、1億2300万円をかけて整備した。館内に入ると、目を引くのが高さ約2メートルのマジンガーZ像だ。壁には永井さんのプロフィルを紹介したパネルが展示され、パソコンの画面上で原画に色づけしたり、原作漫画を読めたりするコーナーへと続く。
見どころは100点を超える原画だ。永井さんの原画を常設展示しているのは同館だけとあって、駆けつけたファンにも「筆のタッチに感動した」「原画を見るために何度でも来たい」と好評。永井さんも「展示する原画を入れ替えていけば、コンスタントに集客が期待できるのでは」と自信を見せた。
◆連休明け失速
定額給付金が支給され、高速道路の通行料金値下げなどで輪島には大型連休中、昨年を2万〜2万8千人上回る観光客が訪れた。同館も初日の4月25日から5月10日までの16日間に、市側の見込み(4千人)を超える5784人でにぎわった。朝市がにぎわう午前中だけでなく、朝市後もほぼ同数の入場者が続き「30代の子ども連れなど朝市通りに若者の姿が目立って増えた」(朝市組合の栃木一男専務理事)などと同館の集客力に期待も寄せられる。
しかし、その後は1日平均80人前後で低迷。同市企画課は「このままでは今年度の目標5万人の達成は厳しい。夏・秋の行楽シーズンに向けてPRを強めたい」と危機感を募らせる。
◆境港を目標に
市や地元商店街などが目標にするのは、鳥取県境港市の「水木しげる記念館」だ。最寄り駅から同館まで、地元出身の漫画家・水木さんが描いた妖怪のブロンズ像が並ぶ「水木しげるロード」(約800メートル)が人気を呼び、入館者数は1年目(03年度)の約20万人から昨年度は約30万人にまで増やした。庄司行男館長は「観光客に楽しんでもらうには導線が必要。地元商店街などによるイベントや関連商品が話題を呼び、さらに観光客が増える好循環が生まれた」と話す。
朝市通り57店でつくる「本町商店街振興組合」でも関連商品の販売などを検討しているが、具体化には時間がかかりそう。当面は市のイベントで組合員がマジンガーZの着ぐるみ姿で記念館をPRしたり、境港市への視察でヒントを得たりしたいという。
オレはこの記事を読んで、地元の方たちはなんと大きな勘違いをしてるのだろうかと思ったのである。マジンガーZを目玉にしようとしたその方針が決定的に間違ってるからだ。なぜ永井豪が人気があるのか。永井豪のマンガの本質はいったい何なのか。そんなこともわからずにマジンガーZの着ぐるみを着ていることに対しては笑うしかない。そして、もしも本気で街おこしを永井豪のマンガに頼るのならば、それは恐ろしいことであるとオレは言っておきたい。なぜなら永井豪のマンガの本質はエロと暴力であり、決して「マジンガーZ」は彼のマンガの本流ではないからだ。オレが永井豪のマンガの本流と思うのは「けっこう仮面」と「バイオレンスジャック」である。もしもその二つを目玉にしていたらもっと違った展開になっただろう。ろくに永井豪をわかってない市の職員や街の商店街の連中が、勘違いした戦略を展開しようとしたことが今回の失敗の原因なのだ。
漫画家を語るときに代表作として何を引用するか。この記事では「マジンガーZ」と「キューティーハニー」が上げられている。しかし、その二つが代表作だと書いた筆者はちゃんと永井豪の全作品を読んだ上でその二つを選んだのだろうか。
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05月26日(火)
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