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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■オレは10ヶ月前にジョイント倒産を予言した!
 さて、昨年9月の救済決定から8ヶ月の間、オリックスは何をしていたのだろうか。オレの憶測だが、ジョイントの優良資産をどんどん取り込んでたのではないだろうか。かんぽの宿問題でのオリックスの狡猾さを思えば、それくらいのことはやりかねないというのがオレの正直な感想である。もちろん検証したわけでもないし、証拠があるわけでもない。ただ、ジョイントが京都駅の南側に建設中の大規模商業施設「VINOWA」や、熱海のつるやホテル跡地に建てている「アデニウム熱海グランドタワー」がオリックスの所有物件になっていればオレの憶測が当たったということになる。ジョイントの物件がオリックスや大京に所有権が移転されている場合、気になるのはその譲渡価格なのである。二束三文で資産を移転させておき、借金は銀行に回すという悪辣なことを行っている可能性があるからだ。計画倒産、いや詐欺倒産の可能性である。

 5月30日の琉球新報には次のような記事が出ている。

ジョイント・コーポ破たん 宜野湾2ホテル計画白紙2009年5月30日
 東京証券取引所一部上場で、不動産開発会社ジョイント・コーポレーションは29日、東京地裁に会社更生法の適用を申請したと発表した。負債総額は子会社1社を含めて1680億円。
 ジョイント・コーポレーションによると、オフィスビルなどを転売する不動産流動化事業が、米サブプライム住宅ローン問題以降の金融不安と不動産市況の低迷を受け悪化した。一方、「アデニウム」ブランドで展開するマンション分譲事業は順調だったという。
 ジョイントは、オリックスグループから約100億円の資本参加を受けて事業の立て直しを目指していたが、資金繰りが悪化。東海林義信社長は「今後3カ月間で500億円程度の支払い資金が必要だったが、金融機関などから支援を得るのが困難となった」と説明した。
 ジョイントは、宜野湾市に建設中のジノンハウスホテル沖縄(12階建て、客室数177)の開業を7月1日に予定していた。隣接する西海岸都市機能用地第一街区には子会社のジョイント・ホスピタリティ(東京、山下孝二社長)が、日本スターウッドホテル(東京、ロタ・ペール社長)などと共に「シェラトン沖縄宜野湾ホテル(仮称)」の開発を決めていたが、共に白紙となった。
 ジノンハウスは完成間近で、建設業者からの引き渡しはまだだった。2ホテル計画を含む同社の財産は、保全管理人の管理の下で譲渡先を探すことになる。
 ジョイント・コーポレーションは「ジノンハウスを開業できるかどうか未定。(シェラトン建設予定の)土地をどうするかも未定の状態だ。保全管理人の決定を待つしかない」と話した。
 ジノンハウスホテル沖縄の運営を受託しているグリーンホスピタリティーマネジメント(東京、中舘亨社長)は「予約客もおり、取引業者を含めてできるだけ迷惑が掛からないよう対応したい」としている。
 「シェラトン沖縄宜野湾ホテル(仮称)」は245室で320平方メートルの宴会場、レストラン、レクリエーション施設、266台収容可能な駐車場などを備える予定だった。

 このジノンハウスというホテルは7月1日開業予定ということだからもう完成していて夏休みの旅行者の予約も入ってるわけで、むりやりに開業するのかどうかちょっと気になるところである。オリックスの傘下にはホテルグループもあるのでそっちが引き受ければいいじゃないかと思うが、そもそもこのホテルは見込みがあるのか。オレは沖縄の事情にはそんなに詳しくないのだが、ホテルを新規開業したらじゃんじゃん客が来て儲かる・・・なんて時代はとっくに終わってると思うのだ。既存のホテルの間で生き残りのための激しい競争が展開されてる中で、新規開業のホテルが客を奪えるとは思えないのである。


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05月31日(日)
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