ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■統合失調症はレイプしても無罪なのか?
 悪徳医師がゼニをもらったり謝礼目当てにウソの診断書をかくというのはよくあることなのだろうか。少なくともオレは公立高校の教員だった頃に何度か「ふざけるな!」というウソの診断書に遭遇した。たとえば修学旅行をどうしてもサボりたいある生徒が、「数日の安静加療が必要」という診断書を提出して休み、実はぴんぴんしていたということがあった。また成績不振で留年やむなしという生徒が「うつ病」の診断書を持参し、医師から「留年することは病気を悪化させます」という意見書が添付されていて、超法規的措置でその生徒の進級が認められたということがあった。オレは納得がいかなかった。これを認めていけば勉強せずに留年しそうになった生徒はみんな精神科に駆け込んで診断書を書かせるだろう。

 ウソの診断書の例としてオレが真っ先に思いつくのはあの和歌山ヒ素カレー事件の被告、林真澄美の夫が自由に歩けるのに身体障害者一級ということで生命保険金や障害者年金をもらっていたことである。林真澄美は医師にパソコンなどを贈ってそのでたらめの診断を書かせ、夫を障害者一級に仕立てていた。そのデタラメの診断書を書いたクソ医師は保険会社へ賠償したのだろうか。医師免許を剥奪されたのだろうか。もしもそのクソ医師の責任がちゃんと追及されていないのだとしたら、オレは断じて許さないのである。自分の欲得のためにデタラメの診断書を出した医師からは医師免許を剥奪すべきである。

 その上で、たとえ本当に統合失調症であったとしても、この男は無罪にしてはならない。それはいかなり理由があったとしても、レイプや殺人という行動を免罪することはしてはならないとオレは思うのだ。自分が殺されそうになって正当防衛で相手を殺すのは別だが、通常の殺人に於いて統合失調症だったから罪を軽くするなんてことがあってはならないとオレは思うのである。ましてやレイプ魔に於いて、免罪するとはもってのほかである。

 かつてオレが読んだ松本清張の推理小説の短編の中で、精神異常を詐病した男が性欲があったことがバレて詐病を看破されるというのがあった。性欲があるというのは正常な証拠であり、それが精神異常であるとはおかしいという判断だったのだ。オレはその小説の記憶があるからどうしても今回の裁判の結果が納得できないのである。それとも統合失調症の一つの症状として、性欲が異常に昂進してレイプなどの行動に走るというものがあるのだろうか。そんな危険な状況を「病気だから」と許すことはできないし、そんな危険な病気の人間から社会の平穏を守るために、その男の基本的人権など無視してさっさと死刑にしてもかまわないと思うのである。

 「統合失調症であろうとなかろうと、法の下では平等であり、人は自分の犯した行為に対して罰を受ける」というのがオレの基本的な主張である。それは同時に統合失調症の方々の基本的人権を守ることにもつながるのである。もしも平等に扱ってもらえなかったらいったいどういうことになるのか。統合失調症というだけで「こいつに殺されても殺され損なんだ」「この隣人にレイプされても文句は言えない」ということにつながり、それは新たな差別を生み出すのである。そして悪徳医師たちは世にはびこる性犯罪者たちを救うために「統合失調症」の診断書を乱発することになるのだ。そのことがわかってるのか、水島和男よ。ふざけた判決を出しやがって。被害にあった女性たちの気持ちをおまえはわかってるのか。殺されるかも知れないという恐怖の中でその時間を耐えた女性たちが、どれほどの傷を心に負って、その犯人をどれほど憎んでいるかがわかってるのか。きちっと裁判で罰を与えて欲しいという切実な願いがおまえには伝わらないのか。

 裁判というのは正義を実現する場である。その意味もわかっていない水島和男に裁判官の資格はない。即刻こんなヤツは罷免してくれ。

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11月28日(金)
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