ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■新型フェアレディZなんか誰が買うんだ?
 初代フェアレディZは北米市場で売れに売れた。オレが学生時代にとても欲しかったクルマの一つである。あの頃のデザインの方が今よりもはるかに洗練されて美しかった。今はどうしてこんなに不格好なクルマになってしまったのだろうか。こんなデザインでたとえば30年前に出していれば失笑されただろう。こんなもので満足して買うのならば、今の客はそれだけレベルが下がってしまったのだろうか。新型フェアレディもこれまで同様に北米市場を主戦場と想定しているはずだが、こんなに景気が悪くなった今はとても売れないぜ。いったい何を考えてるんだ。

 今朝、あびこ筋を車で走ったときにオレの隣に現行モデルのフェアレディZが並んだ。運転してるのはオレよりもかなり年齢が上に見えるオッサン・・・というよりはおじいさんだった。本来若者が買うべきクルマが高くなりすぎて老人しか買えない。ソアラやフェアレディZやスカイラインGTRやホンダS2000を買うのはみんなオッサンなのである。そんな状況のクルマ社会に満足な未来があるとはオレには思えないのである。日産が本気で若者にじゃんじゃんクルマを売りたいのならば、30年前のフェアレディZのサイズで、排気量1600CCくらいの小型軽量のスポーツカーを開発して、安価な上に燃費も良いことをアピールして出せばいいじゃないか。そんな発想はおそらく今の日産の幹部連中には全くないだろうが。貧乏人は軽自動車やマーチやキューブを買えと思ってるのだろう。

 クルマを開発する側は「貧乏人には買って欲しくありません」と思ってるのかも知れない。しかし、社会の大多数は貧乏人なんだぜ。その貧乏人が「いつかは金を貯めて手に入れよう」と思って手が届く範囲の夢を与えてやれないでどうするんだ。オレは若者がいきなりミニバンを買ってしまうクルマ社会を嘆くのである。クルマというのは走らせること自体に楽しみがあったものではないのか。それがいきなり実用車を買ってしまってどうするんだ。徳大寺有恒さんがその著書「間違いだらけのクルマ選び」の中でユーザーの意識と乖離した自動車メーカーの側の発想を批判したのはもうかなり昔のことだが、やっぱりメーカーの側は相変わらずである。もっともこういうおよそ売れそうもないクルマを作ってる時点で、まだ日産はトヨタよりも技術者たちに夢があるのかも知れないが。

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11月23日(日)
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