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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■WEB日記を書き続けるということ
 そして本音を言ってしまえば、オレは社会正義を語ることよりもやっぱりお金儲けの方が好きだと思うし、いくら正義を語っていても貧乏で暮らしていけないと困るのである。この日記のアクセス数が一日100万くらいになって、そこに貼り付けた広告の売り上げだけでゼニがウハウハと入ってくるようになれば一番嬉しいのだが、そんな邪悪な動機であることがバレてるせいか、日記のアクセス数は一日5000〜6000で頭打ちである。おそらくこれ以上は増加しないのだろう。毎日一枚ずつ美女の悩殺ポーズの画像でも載せればアクセス数を増やせるかも知れないが、読者の質が今度は下がってしまうだろう。

 日記の下にくっつけたメールフォームから時々感想のメールが届く。中には無記名でメアドもデタラメで「死ね」「バカ」などと罵ってるものもあるが、ほとんどのメールは日記の感想をまじめに書いてくださってるものばかりである。自分の考えの間違いに気づかされた時には日記を訂正して、時にはお詫びの一文を添えることもある。自分が信念を持って書いた日記のその意図したところに気がついてくれた感想をもらうとかなり嬉しいのである。まさに書き手冥利に尽きるのである。そうした交流から得られる喜びが、自分の日記を書く動機に一番深くつながってるのかも知れないとも思う。

 かつてオレはパソコン通信、ニフティサーブの掲示板#8、スピリットのコーナーでもっとも多く読まれ「参照王」と呼ばれた書き手だった。その後「日記才人」というリンク集に登録した時も、いつのまにかアクセス数一位を取るようになった。そうした小さな世界の中でオレは2度、1位、つまり「もっともよく読まれる書き手」となってきた。出版の世界で言うならベストセラーみたいなものである。ところが ブログランキングではなかなか1位になれない。日本一多くの読者に読まれてるブログであるきっこのブログに勝てないのは仕方ないとして、チワワの日記にも勝てないのである。悲しいかな、それが現実世界でのオレのランキングである。

 いつかオレは日記を書くことを辞めるだろう。それが1年後なのか5年後なのか10年後なのか、あるいは突然の交通事故や急病でこの世を去った時なのか、それはオレ自身にもわからない。日記の質がどんどん落ちて、読者も減ってオレが書くことの意味を見いだせなくなった時に「ここが潮時」と思って辞めるかも知れない。阪神の金本選手の連続フルイニング出場記録のようにオレの連続更新記録に価値があるとすれば、それは一定レベルの中味が維持されている時であり、日記の中味がくだらなくなったときにその連続更新もまたただの惰性としか思われなくなってしまうのである。潔くその前に辞めるべきだろう。惜しまれながら去るのが一番いい。「どうして辞めるのですか」「絶対に辞めないでください」というメールが1000通くらい届くときにこそやめるべきであり、読者も減って見向きもなれなくなってから更新を停止してもそれは恥をさらしているだけなのである。

 オレが望む最高の辞め方は、忙しすぎて日記が書けなくなることである。そう、オレはこの暴言コラムを通じて世の中を変えたいとずっと願ってきた。ここで正義を訴えることで少しでも世の中をよくできるならと思って書いてきたのである。いつかオレのそうした主張が認められ既存政党がオレを有力な候補者として起用してくれたり、あるいは橋下知事が大阪府の教育を根本的に立て直すためにオレに「教育長をやってくれ」と依頼してくるようなありえない展開が起きれば日記どころじゃなくなるだろう。そんなことはありえないからこそこうして冗談のように書けるわけだが。

 6周年の日記、もっとまともなことを書こうと思ったのにこんなくだらない内容になっちまったぜ。きっと明日は日記を読んだ友人たちから罵倒メールが山のように届くだろう。「いくら書くネタがなかったとしてもこれはひどすぎるよ!」と。何もわかってないんだな。オレが書くようなネタがないということは少なくとも社会にとってはよいことじゃないか。

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11月03日(月)
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