ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■間違った教育政策が日本をダメにした!
 なぜ高校教育が崩壊したのか。進学校と底辺校の二極分化が進んだのはなぜか。それは本来大学受験という厳しい勉強に耐えられないレベルの生徒に大学進学用の普通科のカリキュラムを与えているからである。生徒の能力や適性に応じて適切な職業科のカリキュラムを与えていれば、もっと学習内容への興味をひき出すことも可能だったはずだ。受験時に競争の存在しない最底辺の大学に進学する学生たちというのはほとんどが高校の学習内容を身につけていないままである。もっともそれはある程度レベルの高い大学でも同様で、国立大学の中にも高校内容の補講を実施してる学部もあるという。大学からしてみれば全く迷惑な話である。

 粗製濫造と言えば大学院の定員増もそうだ。就職のあてのない大学院生が増加し、新たなニートやフリーターを産み出すのである。かといってその就職先の大学というのは、およそ大学とは呼べないニート養成所やレジャーランドだったりするわけだ。研究者が足りないからと大学院の定員を増やしても優秀な人間が増えるわけじゃないだろう。どうして後先考えずに定員増を認可するのか。

 資源のない国である日本は、原材料を輸入して優秀な製品を輸出し、その利益で豊かになっていくことしかできない。それが日本の国策であり、教育政策もその方向に沿って行われるべきものであったはずだ。ところが現実には大きく失敗してしまった。高校の職業科を減らした分を、高校を卒業してから入学する専修学校や短大で補おうとしても、高校で3年間遊び倒して「ヘタレ」になってしまった人材はもはや使いものにならなくなっていたというのが現状ではないのか。こうした間違った教育政策は若年労働者の質の低下をもたらしたことは明らかであり、それは日本の産業の根幹を揺るがす問題ではなかったか。教育政策のトップにいる連中はそのことに誰も気づいていなかったのかとオレは驚くのである。

 ただの暴言コラムを書いているオッサンであり、とりあえずは日本の教育政策の末端をになうものの現実にはたいした貢献もできていないオレがここで偉そうなことを書いたとしても説得力はないが、少なくともオレがここで書いてるような指摘はこれまでほとんどされてこなかったのではないか。高校を普通科ばかりにしたことが今の大量のニートやフリーターを産み出し、労働市場のミスマッチという構造不況の原因を産み出していることになぜ文部科学省の連中は気づかないのか。もはや手遅れなんだが。

 今現実的にやれる改革というのは、普通科のカリキュラムに自由度を高め、中味が職業科のようにしてしまうことだろうか。大学進学率の低い普通科高校でしっかりとした職業教育を行い、少なくともそこがニートやフリーターの発生源にならないようにきちっと就職させることが必要ではないか。

 こんな大きなテーマのことをこんな短い文章で語ることは不可能なのだが、オレは今の間違った状況を産み出した連中の責任を問いたいのである。おまえらのお馬鹿な決定のせいで日本がどんどんだめになっていくじゃないかと!

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10月06日(月)
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