ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
[18824859hit]

■なぜ日本メーカーはミニノートを売りたくないのか?
 ヤマダ電機やコジマといった家電量販店に行くと、ノートパソコンは高級機中心である。20万円以上というハイスペックなものまでも普通に置いてあるのだ。ワンセグどころか普通の映像がばっちりと映る地デジチューナ内蔵のノートパソコンもある。とにかく豪華なのである。ACERの7万円以下の低価格機なんかほとんど見られないか、めざとい客に見つからないようにとはじっこの方や片隅に置かれているのである。

 なぜそうなのか。電機屋はぼったくらないと利益が出せないからだ。10万円のパソコンを売って2万円の粗利を得るよりも、20万円のパソコンを売って5万円儲ける方がいい。(実際にどれくらいの粗利があるかはわからないので、ここはたとえ話だが)同じ一台売るならそこでとことん儲けたいというのが店側の発想である。

 家族連れで買いに来る初心者は店から見れば「飛んで火に入る夏の虫」である。いかにこの家族から最大限のゼニを引き出すのか。それが店員の上での見せ所なのだ。オレが時々商品見学と価格調査のために赴く近所のヤマダ電機では、強引にトークでがんがん買わせているオッサンが居る。オレはこのオッサンが苦手だ。オレを一目見ていつも「冷やかしは向こうへ行け!」と冷たい視線を投げかけてくるのである。決してオレにセールストークをぶつけてくることはないのだ。しかし、獲物の家族連れを発見すると、言葉巧みに高いパソコンの方へ誘導し、ついでにプリンタやデジカメも買わせて、財布を空っぽにしてしまうテクニックを発揮するのである。恐ろしいオッサンである。オレはその悲劇の一部始終を見ながら、「なんであんなに高いパソコンを買うんだろう。どうせそんなハイスペックを必要とすることなんかするわけないのに・・・」と思っていつも見ているのだ。

 ロースペックであっても十分なミニノート、それを客が手に入れてしまって、それでふだんの自分のパソコン利用が十分に満たせるのなら、もはや高価なフルスペックのノートパソコンはいらなくなる。そして客は国産の贅沢なノートパソコンに搭載されたその多くの機能が「全くよけいで無駄な機能」であることに気がつくのだ。そうした意識革命が進行したときに、パソコンメーカーは大きな方向転換を迫られるのである。いずれそのカラクリにユーザーは気づき、不要な機能ばかりを搭載した巨大なノートパソコンには見向きもしなくなるだろう。しかし、それまではなんとかだましたいのである。なんとかぼったくり天国の蜜月時代を維持させたいのである。だからそんな安くて便利なパソコンが存在することを隠したいのだ。

 しかし、海外メーカーは日本にミニノートを積極的に売り込んできた。日本でこういうのを作っていたのは確か工人舎くらいだったかな。SONYは今は作っていないはずだ。松下のレッツノートには軽くて小さいのがあるが、値段は馬鹿みたいに高い。もちろん質感もすぐれているが、オレは買う気はない。高すぎるからだ。

 ミニノートにとって、当面のライバルは携帯電話である。どんどん高機能化して、どんどんパソコンに接近している携帯電話との戦いに勝てるかどうかが、ミニノートの普及が一気に進むかどうかを左右するだろう。携帯からブログを更新している方も多い。そんな方々が携帯よりも大きな画面で書き込みできるミニノートに移ってくるのかどうか、この冬のボーナス商戦が楽しみである。

windowsXPプレインストールのノートパソコンがたったの3万で買える!←という中古パソコンに興味がある方はここをクリック


↑エンピツ投票ボタン。押せば続きが読めます。登録不要です。←1位を目指しています! m(_ _)m 

09月01日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る