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サッカー観戦日記
by T.K.
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■プレミアプレーオフ マリノス−札幌 横浜FC−富山第一
ところで今年のプレミアプレーオフでは触れねばならないことがある。あくまで個人的な見解だが、プロのアカデミーは個人の育成のためにある。いや、アカデミーに限った話ではない。私はサッカーに超高校級はいらないと思っている。高校レベルを超えているなら高校レベルでプレーするな、と。チームにとっては大きな戦力でも低いレベルでプレーすることは選手個人のためにはならない。今大会出場クラブには3人の高校生Jリーガーがいる。山形のDF半田陸、横浜FCのFW斉藤光穀、鳥栖のMF松岡大起である。観戦記からも分かる通り横浜FCは斉藤をユースのゲームに起用しなかった。斎藤は今年のU−20ワールドカップで18歳の飛び級レギュラーだ。高校生のゲームに出るのは本人のためにはならない。問題は残り二人である。山形はトップチームの完全なレギュラーではないとはいえ半田陸を起用した。半田陸は今年のU17ワールドカップのキャプテンであり、出場3試合をすべて完封した守備の要である。高校レベルの攻撃など彼には通用するまい。勿論山形のプレミアリーグ昇格にためには大きな戦力である。しかし彼のためになるのだろうか?むしろ休んで来シーズンに備えるべきではないのか?甚だ疑問だ。初戦は完封勝ちで決定戦は彼のところではないところから破られて叩き込まれて1失点し、それで山形は負けたらしい。もっと疑問を感じるのは鳥栖の松岡である。彼はJ1の完全なレギュラーでチーム1の運動量と正確なキックが武器の選手だ。高校レベルでは到底封じられる選手ではない。逆にいうと高校生のゲームに使うべき選手ではないと思う。しかしプレミアプレーオフ2試合にフル出場させ、鳥栖はプレミアリーグに昇格した。これだけでもはっきり言って不快なのだが、さらに不快なことがあった。翌週に鳥栖のBチームがプリンスリーグ九州昇格をかけた大会があった。そのユースBチームのゲームにも松岡は出場して昇格させたのだ。J1レギュラーが高校生のBチームのゲームに出て本人のためになるとは到底思えない。鳥栖サポーターには悪いが、鳥栖の育成の姿勢に強い疑問を感じる。高校生年代のAチームとBチームの間にはAチームが残り消化試合でかつBチームが昇格または残留がかかっているときにAチームの選手をBチームと入れ替えないために何人だったか忘れたがプロテクト選手という制度がある。つまりAチームの主力はBチームのゲームには出られない。しかしトップチームレギュラーの松岡はプロテクト選手だったわけはない。だからルールの穴を突いたわけだが、繰り返すが、これは本人の育成のために極めて不快な話だ。身体を休めて、語学でも勉強するほうがよほど本人のためになっただろうに。
12月15日(日)
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