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サッカー観戦日記
by T.K.
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■雑文・選抜高校野球 壱岐高校の観戦記
ネット裏に入る。野球はスタンドのボールが飛んでくる、危険な観戦となるスポーツなので、観に行くならネット裏以外考えられない。が、ネットがギリギリかかってない危険な席だった。「ファウルボールの行方にご注意ください」との恐怖の放送が何度も流れる。座席にドリンクホルダーはなく不便だが、簡易テーブルがあり、そこにペットボトルを置ける。そしてビールを注文した。高校サッカーではビール販売はない。高校ラグビーでも場内では販売はないが、そぐ外で売っており、案内もある。そしてバンバン座席にビールを売りに来る高校野球。客層や考え方が競技によって違う。私自身は高校サッカーに限らず、学生のフットボール観戦では一切飲酒しない。なぜなら高校サッカーは「観させていただいている」ものであって、あくまで現場リスペクト重視だからだ。まあこの日はお客様として来ているのでビールを飲む。
さて試合は第2試合の山梨学院対天理の終盤をしている。野球は予定通り進まないのは不便なところだ。このカード、高校サッカーなら山梨学院の、ラグビーなら天理の圧勝だろう。尤も最近は山梨学院もラグビーを強化しているが。天理高校の校歌が流れる。ラグビー好きだから分かる。奈良県2強の御所工(御所実)の校歌は知らないが天理は分かる。白川グラウンドまで行ったこともあるし。そして天理のオリジナル応援の「わっしょい」。神道の祭りの掛け声の「わっしょい」を天理教の学校がする。山梨学院はX・ファーレン長崎の応援ソングの「X―ROAD」。ちなみに次の壱岐高校は長崎県。どういう経緯か知らないが、ここ数年高校野球はV・ファーレン長崎人気で、あちこちの高校が演奏しているそうだ。
試合終了。山梨学院の勝利。向かい合って整列してあいさつした後、山梨学院が一列に並び校歌を演奏する。勝利で報われているのに、わざわざ儀式までするのだ。もちろん敗者の天理は起立させられ聞かされている。野球の文化とはいえ、フットボールファンとしてはギョッとする。勝者はまだいいが、敗者にムチ打ちと感じる。実は以前は日本テレビが高校サッカーで真似してこういうことをやらせていたが、不評でやめた。ほかのどのスポーツがこういうことをやっているというのだ。国際試合みたいに試合前に両校の校歌斉唱でいいのではないだろうか?
さて第3試合、壱岐対東洋大姫路。甲子園は兵庫県、姫路も兵庫県。観客の入りはなかなかである。高校サッカー1回戦ではこうはいかない。交通至便の地にある常打ち会場の強みだ。3塁側応援団席はアルプススタンドという。野球では安い席だが、アメフトでは最上の席になる。その3塁側は第2試合が奈良県の天理、第3試合が兵庫県の東洋大姫路。入れ替えは大変そうだ。そして1塁側の壱岐も入りがいい。当日移動は無理なはずだ。単なる九州のチームなら夜の間中バスで移動することは可能だろう。しかし離島の場合、どうしても船(あるいは飛行機)が間に入る。需要はあっても供給が追い付かないのだ。船の輸送力など知れている。ということは試合前後島の人は大量に休みを取ったのだろう。壱岐の産業構造は知らないし調べてもいないが、主要産業が漁業としたら休んでいるのだろう。休みやすいだろうし。
さて、先行は東洋大姫路。壱岐の投手を見ていると足をこまめに上げてから投げる。野球のルールには疎いがボークではないだろうかと思った。が、審判が禁じない以上は合法なのだろう。ボールは遅い。コントロールがよいタイプの投手のようだ。初回無失点で済んだ。その裏、壱岐高校の攻撃だが、何やら東洋大姫路の投手がおかしい。ボールは速いがストライクが入らない。2失点した。なお壱岐も「V−ROAD」を演奏する。緊張?不調?2回も東洋大姫路が得点できなかったが、その裏に東洋大姫路は投手を変えた。相手が壱岐だから控え投手を先発させて2回から本気出す、という意味かと思ったが、実は先発投手はプロ注目だったそうである。強いからあっさり投手を変えられるのだろう。控えも力があるから、と教えられた。この控え投手も147キロの速球をマークしてまったく壱岐を寄せ付けない。やはり壱岐は打てないチームらしい。
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03月20日(木)
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