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サッカー観戦日記
by T.K.
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■奈良県U‐16選手権決勝 奈良クラブ−奈良育英
まずはっきり言っておかねばならないのは、1年生チームにしては、という注釈が不要なほど奈良クラブのクオリティが高かったということだ。Jリーグのユースというには一般に黎明期は県内で技術のある選手に戦術教育するものだ。関西ではガンバユース一期生もそうだった。ガンバは選手を選べたので最初からパワーがあったが、例えばヴァンラーレ八戸ユースなどでは線の細く身体能力の低いテクニシャンという感じだった。奈良クラブの選手はそこまでパワー不足という感じでもなかったが、やはり身体を入れられていた。が、試合中に適応し、完全に身体を入れて、奈良育英のファウルを誘っていた。で、奈良クラブはトップチームにエコノメソッドというスペインの育成法を取り入れているが、アカデミーこそこのメソッドが重要だ。で、奈良クラブユースはポジショニングにこだわり、バランスを保って戦術眼が高かった。ただしインテリオールがゴール前の飛び出しがほとんどなく、例えば28番は何本かミドルを放ったが、ペナ内への侵入は少なかった。サイドバックは後半オーバーラップを見せたが、基本的にはバランスを保ち続け、つまり「質」は高かったが「量」は足りなかった。クオリティだけではなく、クオンティティも追及してほしい。高体連の強豪校はクオリティはほとんどなくてもクオンティティは抜群だ。ただし1年生チームでこのクオリティなら3年生チームは今の奈良県2部リーグどころかプリンスリーグレベルではないだろうか?

ガンバやセレッソユースが出てきただけでは大阪府高体連は変わらなかった。質の高いチームの台頭はだいぶ遅れた。奈良クラブユースが勝っただけでは奈良県高体連は変わらないだろうが、奈良クラブのトップチームという地元のJクラブの存在を観ることでフットボールへの理解が高まれば、時間がかかっても高体連のレベルが上がるのではないか?今でも生駒高校や一条高校は質の追求もしているが、いくら奈良県の中学生の質が高くても、「観る」ことなしには限界がある。今後どうなるか?

09月17日(日)
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