ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■使い切る程使ったでしょうか
人の歩みに、
或る一定の嵩が在って。

其の質量が、
等量だと言うならば。


高密度な歩みは。

其の分だけの長さを、
失うのだけれど。




少なくとも。


質と、
量と、
其の積が。

常に、
一定で在ろう筈も無い。










ならば。



唯。

命数が少なかったと、
言うのだろうか。






















きっと。

きっと、
幾つもの想いを飲み込んで。


 「どうして私なんだろうね。」


其れでも溢れ出る、
あの子の想いに。



大した応えを、
贈れぬ儘。











 「嘘。」
 「小坊主ちゃんで無くて良かったや。」
 「小坊主ちゃんはまだまだやんなきゃいけないことがあるんだよ。」
 「だから私が選ばれたのだ。」


あの子は紡ぐ。















確かに。

あの子の歩みは、
極めて濃厚だけれど。











 「使い切っちゃった。」


そんな風に、
呟かされる程。


何かを得て来た訳では、
無いのに。






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11月17日(木)
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