ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■今更踏めぬ街でしょうか
縁が薄かったのだろうか。

其れとも、
意識的に避けて居たのだろうか。





或る土地に、
二廻り近く住みながら。

足を踏み入れた事の無い地域が、
在ったとしても。


別段。

不可思議な事では無いけれど。











其の身が、
此処に在った時に。

丁寧に、
踏み入れて居れば。



少しは。

想いの宿る地に、
為れたのかも知れない。





















 「初めて来てみたよ。」
 「雰囲気が実家の辺りに良く似てる。」


俺には馴染みの無かった、
此の街は。






 「離婚して初めて県外出て住んだってだけの思い出で。」
 「懐かしいって感情にもなんないんだよね。」


あの子には、
思い入れの無い街。


















杜に居た時分。

あの子が、
住んだ此の街は。









結局は。









未だ、
踏み込めぬ。

想い残した街の、
儘なんだね。





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References
 Apr.10 2011, 「逆向けの春風でしょうか」
 Mar.22 2003, 「何を残して消えたのですか」






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10月04日(日)
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