ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■想いの入口が開いて居ますか
周囲には、
幾重かに築かれた郭が在って。
其れ其れに与えられた、
格付けに従って。
辿り着く事の許される層が、
定められて居るから。
虎口を壊し、
塀を崩しても。
内なる郭へとは、
進めずに。
扉が開かれ、
逆茂木が除かれ、
招き入れられる様にして。
初めて。
其の内側へと
進めるのかも知れない。
一方的に相手を追い求め。
「こっち来てよ!」
「抱っこさせてよ!」
がむしゃらに、
自分の希望を押しつける、
姫を。
「抱っこするぅ!」
「抱っこするぅ!」
がむしゃらに、
覚えたての言葉を放つ、
娘を。
奇異な生物を、
目の当たりにした様な表情で見つめて。
「うにゃぁ!」
黒猫は、
押し入れの奥へと逃げ込んだ。
想いを、
交わし逢う事無しには。
内になど、
辿り着けやしない。
俺には、
其の身体を許しながらも。
其の黒猫が、
娘にも、
姫にも、
身を委ねない理由は。
ちゃんと在るのにね。
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References
Aug.15 2006, 「針が進んだ証拠でしょうか」
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01月03日(木)
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