ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
[165090hit]
■微かに鳴る音色でしょうか
創り出した、
其の静寂に因って。
初めて浮き彫りに鳴る、
微かな音。
喧噪に埋もれて終い勝ちな、
其の音色に。
時に、
耳を澄ませて視るのだけれど。
好むとも、
好まざるとも。
其の領域と、
常に、
背中合わせに在り。
其の、
強く意識する微音すら。
決して、
感知出来ぬ感覚とは。
如何なる物なのだろうか。
恐らくは。
喧噪に住む存在よりも。
其の音を、
敏感に、
意識出来るのかも知れない。
「雪の音って。」
「どんな音なんだろう。」
杜に降る雪に。
坂の街の人の、
音色が、
届けられた。
微小な気泡が弾ける様な。
微細な破片を叩き付ける様な。
乾いた音。
音を総て封じて了う、
白銀の、
想像主は。
自身の創り上げた、
無音の上に。
微かな足音を響かせて、
降り積もる。
そして、
降り積もる静寂は。
「想いながら呑んだせいかな。」
「あれからずっと人恋しい・・・。」
「良かった。」
「私だけじゃなかったんだ。」
普段は感知出来ぬ、
想いの、
奥底の音を。
呼び覚ます。
----------
References
Jan.01 2007, 「案外近くに居るのでしょうか」
↑Enpituの投票ボタン(おまけ情報付)
01月09日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る