ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■触れずに音も鳴らせるのですか
未だ、
水気など在る筈の無い、
浴室に。

確かに、
水音は木霊したけれど。




下方から響く、
其の、
水の音が。

果たして、
何を意味するのか。


其の因に。

本当は、
気づかなかったのだ。








何れ程、
五感を研ぎ澄まして。

一つ残らず、
眼前の情報を絡め獲ろうと、
居ようとも。




腕の中で、
必要以上に俯く温もりを、
訝しんだ、
其の時迄は。


音の源が。

受け容れの為に、
泉から溢れた想いで在る事になど、
気づかなかったのだ。












其れ故に。



注視のため、
余計に応答して居た、
回路が。

より強い好奇心を、
誘発して終ったのだろうか。









開き掛けの、
門扉と、
其の周囲を潤す、
想いとを。

混ぜ逢わすかの様に。






 「ふふ、そっか。」

 「何?」

 「こうやって動かすと鳴るんだね。」

 「あ、馬鹿っ。」





腕の中の温もりを、
左右に、
動かしては。



卑猥な響きを。

執拗に、
奏で続けた。















形状の変化を伴わずには居られない、
自身に比して。

殆ど、
其の外見を変える事無く在る、
相手に。



少しだけ、
悔しさを覚えたのかな。





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References
 Jun.23 2006, 「触れずに辿り着けるのですか」






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07月31日(月)
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