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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■時の刻みに逆らえませんか
今、
其の時は。
今後、
一度たりとも手に入れられぬから。
貴重な一瞬を。
丁寧に、
丁寧に、
想い続けるのだけれど。
悠久の、
時の流れから、
較べれば。
一生など、
微々たる物で。
今、
其の時など。
刹那にも満たぬ、
取るに足らぬ存在なのだ。
其れ故に。
形創られた、
穏やかな流れの中で。
一瞬に、
乱れぬ様に。
一瞬に、
惑わぬ様に。
想いを、
紡ぎ続ける筈なのに。
何故に其の一瞬を待てぬのだ。
もう少しだったのに。
九十三年と言う、
時の長さからすれば。
三ヶ月半など、
曾孫を抱く迄の時など、
刹那にも満たない筈なのに。
其の、
刹那の猶予は。
俺に、
注がなかった。
「行ってらっしゃい♪」
「寂しいだろうけど。」
「おじいちゃんの顔やきつけてお別れして来てね。」
俺を笑顔で送り出す、
姫こそ。
何時か逢いたいと希った、
其の対象を、
喪失して終ったのにね。
11月05日(土)
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