ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
[165281hit]
■記憶に残らぬ毎日でしょうか
一つ一つの、
事柄は。
一つ一つが、
単独に、
仕舞い込まれる訳では、
無いから。
想いの詰まった、
欠片は。
幾つかの欠片を、
組み合わせた形で。
自身の奥底に、
保存されるのだ。
其れ故に。
永く、
永く、
脳裏に残存する為には。
より多くの、
印象深い出来事を。
立て続けに誘発させる必要が、
在るのかも知れない。
「美味しいね。」
「本当?」
「姫がこういうスープ作るの。」
「初めてじゃない?」
「そっかな。」
「暑かったから作らなかったんじゃない?」
食事時の会話に。
欠陥が、
形を潜めて居る事へ、
気付き。
慌てて、
平静を装った。
姫の料理に対して。
俺の想いが、
不足して居るから。
記憶に、
残らぬのだ。
10月09日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る