ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
[165345hit]
■決して忘れぬ雄ですか
何れ程強く、
何れ程深く。
想いを、
刻み込んで在ろうとも。
其れは飽く迄、
判断や、
或いは計算等で。
自身を、
より良い方向へ導く行為の域を、
出る事は無いのだろうか。
其れ故に。
強い想いが、
事切れたとしても。
本能が、
相手の存在を、
上手に消去するのだ。
自身の記憶から。
惚れた雄の存在を、
忘れようとも。
決して忘れぬ存在が、
其処に居る事を。
其れは、
明示する言葉に、
他ならない。
「このケーキ買って帰る!」
「食べられるの?」
「半分にする!」
「じゃあ一個ね。」
「もう一つは?」
「もう一つ?」
酩酊下、
俺へ放った罵声を、
忘れようとも。
酩酊下、
傍に居る存在を、
完全に消し去ろうとも。
酩酊下、
通常の判断力を、
無くした状態でも。
其の脳裏から。
決して、
姫の息子は消えないのだ。
「小坊主、ごめんね。」
「また酔って一杯言っちゃったね。」
姫の指す、
俺を詰る行為よりも。
離れたいと、
口にし続ける姫の。
言葉とは裏腹な、
其の想いが。
鮮明に、
俺に灼き付いて居る。
----------
References
Dec.14 2004, 「少しだけ猶予期間を創りますか」
Nov.29 2004, 「春は来ないのでしょうか」
12月27日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る