ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■知らないのは俺だけでしょうか
事実を伝える事が、
必ずしも正解では無くて。


必要の無い事実が、
胸の中に隠されたとて。

何ら、
問題は無いのだ。


隠匿行為こそが、
相手の、
想う心なのだから。




けれども。


其の秘密が、
融け出した時に、
相手が、
抱えるであろう不安感を。

残らず拭う責務も。


想いの内に、
必ず、
添えるべきでは無いのか。











偶然出会った、
姫と、
姫の友人が。

久方振りの会話を始めた。





 「旦那元気?」
 「うん、元気元気。」

 「身体の方は?」
 「ああ、大丈夫。」

 「彼、あんまり強い人じゃないからねぇ。」
 「そうね。」












元旦那と、
連絡を取る事は。

必要不可欠の行為だ。


けれども。


俺の存在を無視して。

姫の友人は、
姫へ、
旦那の話を放ったのだ。





現在形で。








其の友人は、
料亭の、
女将じゃないか。


雰囲気を察せぬ筈が無い人物の、
其の一言は。

一体、
何を意味するんだ?

















帰り道の、
俺の視線に。

姫が、
気付かない筈は無いのに。





何も言わないんだね。





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References
 Aug.31 2004, 「跳べない鳥だと言うのでしょうか」
12月05日(日)
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