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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■心の一部を捨てられますか
人は其れ其れで、
或いは日々其れ其れで。
物事への感受性や、
発動迄の閾値は、
常に、
変遷を続けて居るけれど。
人が、
生物で在り続ける以上は。
喜怒哀楽の、
其の僅か一つでも欠如した、
想いなど。
存在し得ないのだ。
何れ程、
優しさに包まれた想いでも。
其の一部に、
必ず裏返しの想いが在り。
何れ程、
怒りに満ちた想いでも。
其の裏には、
僅かばかりの優しい想いが、
隠れて居るのだ。
其れなのに。
如何して人は、
何時でも、
相手の片面のみを求め。
其の反面を、
遠ざけようとするのだろうか。
僅かな言い合いと、
続く喧嘩。
「当たり散らす為に私が居れば良いんでしょ!」
「どうせ、他の女の人探してるんでしょ!」
姫は何時も。
俺の優しさだけを、
取り出そうとして居る。
其れ以外の人に、
自身の、
最愛の、
唯一の人以外に。
当たり散らせと言うのだろうか。
其の存在を、
暗に創れとそう言うのだろうか。
人を構成する要素として、
其の身に与えられた感情は。
人が生きる為に、
其の身に宿された怒気は。
決して、
捨て去る事など出来ないのに。
11月12日(金)
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