ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■其の理想像は何処に行くのでしょうか
姫の息子の、
思い付きから産まれた、
鋤焼と、
家族の団欒が。
殊の外、
応えたから。
心の内を、
見透かされたのだろうか。
其れとも。
口惜しさと、
落胆を、
悟られぬ様にとの想いが。
態態しく映り、
妙な振る舞いとして察知されたのだろうか。
「どうしたの?」
小鳥が、
此の身を窺う様な視線は。
案外、
早くに飛んで来た。
夕方に、
手元に届いた一つの訃報は。
自分の想い描く姿に、
一番近しい例を、
いとも簡単に突き崩したのだ。
身体も、
想いも、
裸で向き逢う聖域で。
親父の後輩が、
最愛の人を失った事も。
親父の死後にも、
大変御世話になった御夫婦である事も。
子が無い事も、
子が出来ぬであろう事も、
仲睦まじい事も。
全て曝け出し。
若くして、
奥様が旅立った事を、
姫に告げた。
「私は、小坊主より先に死なないから。」
「大丈夫だよ。」
きっと、
妙な事を言ったと。
姫も、
想って居るだろうけれど。
不器用な励ましが。
風呂の温かさより、
身に浸みる。
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References
Aug.24 2004, 「聖域だと想ってはいけませんか」
11月08日(月)
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