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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■其処迄限界に近かったのですか
其れ迄、
可能性は皆無で在った筈の、
言葉を。
一瞬にして、
実の伴うかも知れぬ存在に、
挿げ替えたのは。
其の瞬間で。
其の身が、
既に極限に達する迄、
疲弊して居た事と。
同時に、
自身の認識の甘さとを、
思い知る。
お互いに受身だから。
不足する強引さを提供すれば、
いとも簡単に、
壁を崩す事が可能だと。
早くから、
認識して居た筈なのに。
逸脱気味の言葉も。
全て、
冗談や軽口の応酬で。
「相変わらず綺麗だね。」
「あら、襲ってみちゃう?」
「本当に襲っちまうぞ。」
「何でこっちに旅しに来たの?」
「小坊主に逢いに来たんだよ〜。」
「残念、独り身じゃ無いからなぁ。」
飽く迄、
友人の域に留まる事を、
条件として。
確固たる位置に、
存在して居たけれど。
「ねぇ。」
「ん?」
「こんな所で手を繋いだらまずい?」
そう言いながら、
手を伸ばして来た、
花見の彼女は。
既にもう、
友人の姿では無かった。
何時の間に、
其れ程大きな魔力を、
宿したのだろう。
惚れ惚れする程、
逆効果じゃないか。
二人きりの昇降機で。
「頑張れよ。」
そう言いながら、
軽く交わした口付けが。
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References
Mar.28 2004, 「聞き上手でしたか」
09月19日(日)
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