ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■直感が不貞を戒めるのですか
間に流れる川を、
彼女が、
此方に渡り切る迄。

束の間の、
寝た振りをして。


高鳴る鼓動を直隠し、
背中を向けた儘。

じっと、
明かりが消えるのを待つ。




彼女は既に、
十分撒き餌を喰らったから。



化粧を落とし、
寝間着に着替えて。

彼女の温もりが、
背中逢わせに届いたら。


そっと、
牙を剥けば良い。











項に、
吐息を当てながら。

両の腕の内に、
後ろ向きの彼女を包み。


飽く迄、
然りげ無い偶然を、
装いつつ。

膨らみへ、
伸ばした指を宛てれば。


 「甘えるの上手だね。」


そう口にしながら。

彼女はきっと、
此方を向くから。





策略通りに、
其の眼を見つめ。


 「恥ずかしい・・・」


其の言葉を待って、
唇を重ねながら。

身に纏った物を、
一枚、
一枚、
丁寧に剥いで終えば良かったのだ。













けれども。









 「もしかして。」
 「ドキドキしてる?」


隠せなかった鼓動が、
彼女に、
届いて終った瞬間。

立場が、
一瞬にして裏返った。














悪戯っぽく、
瞳を輝かせながら。


 「しょっぱいよ・・・」


既に汗の乾いた此の身へ、
這わせた舌を。

彼女は、
ちらりと出して魅せる。












一瞬にして蘇る、
抑え付けた筈の記憶と予感。












 「久しぶりだなぁ。」
 「緊張しちゃう。」


嘘か誠か、
判断付かぬ言葉を、
口にしながら。

容赦無く、
彼女は俺を口に含み始めた。





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References
 Jul.27 2004, 「如何なる存在でしょうか」
08月09日(月)
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