ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■既に他人だと言う事ですか
何れの結論を選択しようと、
其れは、
一つの道だけれど。
其の結論など、
既に後回しにせざるを得ない程の、
緊急発進だった。
俺に植木鉢を持たせ、
其の隙に、
逃亡を謀った脱走猫が。
大声で喚きながら、
階下で針路を左に取った事のみ、
確認して。
一向に着かぬ昇降機を諦め、
大慌てで、
飛び出したけれど。
其の姿は、
既に視界に無かった。
其れでも。
本能が、
何の経路を巡り、
何処を目的に定めるか。
行動の推測と、
追撃の為に、
身体を総動員させる。
交差点に、
道路に、
突進するかも知れない。
何の様な雄が、
待ち受け、
誘いを掛けるかも分からない。
下手をすれば、
命すら失うから。
殆ど望みを失う程の、
経過時間に。
俺は、
途方に暮れながら。
捜索の範囲を、
尚も拡げ続けた。
迷子の姫に。
酩酊した儘、
意識の無い儘、
街を徘徊する姫に。
姫の息子が、
帰途で偶然出会えた時。
例え其れが、
今別れた雌だとしても。
繁華街の暗がりで。
何れ程、
安心したか。
「良かった・・・」
僅か一言を。
どんな想いで、
姫の息子に文を贈ったか。
本当に、
理解して居る?
07月04日(日)
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