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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■想いを封じて聞けませんか
振れぬ袖だと、
両手を挙げる事へ。
想いは、
疑念を植え。
振れぬ袖を、
目一杯振って魅せる虚が。
想いに因って、
真へと差し替えられる。
自身に無い経験を、
埋めようとする術は。
情報から取り出すしか、
無いけれど。
其処に想いを混ぜれば。
人から得る情報が、
情報では無くなってしまうから。
決して、
自身の想いの蓋を、
開けてはならぬのだ。
花見の宴で。
「今年はどうされるんですか?」
唐突に、
後輩が問うた。
持ち合わせぬ情報に、
脚色を加えても。
何の益も無いのだから。
「去年は『来るかも』とか言ってたけれど。」
「お嬢次第じゃない?」
そう答えたけれど。
後輩には届かない。
自分は、
何の情報も持たぬ事。
そして後輩は、
情報を欲して居る事。
明確な事は、
其れだけの筈なのに。
年に一度の体育の日。
気分屋である筈の、
御嬢が。
或る行事の相手役に、
四年間続けて俺を選んだ事。
想いを有した後輩には、
鋭い爪痕に、
成って居るから。
「GWは来るらしいですよ。」
「おお、そうなの?」
「連絡無いから良くわからんよ。」
必死に彼は、
要らぬ情報を残して行った。
何だよ。
何処が大丈夫なんだよ。
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References
Dec.21 2003, 「見えるから見えぬ物でしょうか」
Nov.20 2003, 「爪の先に甘い毒を仕込むのですか」
04月18日(日)
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