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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■想いが在るから抱けないのでしょうか
其の想いが、
其の振る舞いが、
相手に伝わらぬ時が在る。
其の行動が、
其の判断が、
相手に響かぬ時が在る。
夜中に始まる諍い。
意図とは完全に裏返しの結果を前に、
相手が号泣したとしても。
其れに答える術は、
生物の本能より下位組織には、
存在し得ないから。
奴と彼女の二人の時間。
既に互いが、
恍惚の域に足を踏み入れ掛けた、
其の直後に。
「止めようよ。」
「止まらないよ!」
「明日に影響しちゃうじゃない!」
「関係無いから。」
「駄目!」
「此処で止めろって言うのか?」
明日奴が、
大事な闘いを控えているから。
自身の欲望で、
其の体力を奪いたく無い。
そう想うからこそ。
敢えて行為を中断すると言う手段を、
選択した彼女。
彼女の想いは、
奴に届かぬ筈は無いけれど。
「触るなよ!」
「嫌いになったの?」
「背中向けないで・・・」
不安に恐れ嘶き号泣し、
一糸纏わぬ其の姿で、
必死にしがみ付く彼女に対して。
奴は何れ丈、
複雑な想いを抱いたのかな。
10月11日(土)
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