ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■最初から相応しい相手ですか
違いの在る二つの個体を、
一つの集合体に変化させるのだから。



角が取れ、
丸みを帯び、
且つ、
隙間無く重なり、
寄り添う迄に育つには。


何度と無く、
其の角で傷付け合い、
其の隙間風で風邪を患い、
重心の偏りで他方へ転がり。

そして混じり合う。



天然の雨風が、
人智を超える大峡谷を創るが如く。

想いの流れが、
時の刻みを要求するのだろうか。











別々の個体が、
別々の個体として産まれ出づる理由は、
自然の摂理に適う物。

初めから一つの集合体に成れる程、
個体差は小さく無い。



 「俺だって彼女に値する男かなんて自信無いけれど。」
 「俺の彼女に対する気持ちには自信有るからさぁ。」

 「それは彼女も同じでしょ?」
 「お前に対する気持ちに自信なきゃ、お前は選べないよ。」



事の核心は、
奴と彼女の想いであって。


奴が彼女を想い創った物も、
彼女が奴を想うが故に創った物も、
二人が共有する想いでは無く、
個々が勝手に産んだ虚像じゃないのか。









相手を想う故に。


 「本当に私で良いの?」
 「自信が無い・・・」


悩み、
惑い、
乱れ、
揺れ、
そして離れる。

其の想いは、
真実に近いのかも知れないけれど。




想いを介して創られた、
核心とは掛け離れた物だと想うんだ。







初めから、
相手に相応しい人間で在る。

いとも簡単に、
相手に相応しい人間に変わる。


そんな事が在り得ると想うなど、
痴がましい事なんだよ。





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References
 Sep.23 2003, 「運命は他に在るのでしょうか」
10月05日(日)
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