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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■時の進みが早過ぎませんか
ほんの軽口を、
僅かにちょこっと載せただけ。
表面上の言葉に本意は無く、
逢えぬ寂しさと、
募る想いを、
少しだけ形にして、
僅かにちょこっと伝えたかっただけ。
「何時から女の子だっけ。」
「また全部搾り取ってね。」
受話器の切れる瞬間に、
一瞬耳に入って来た貴女の泣きべそ。
貴女の身に起きている異常から、
推測出来る事柄。
俺も貴女もこの腕に抱きたいと、
そう願っている二人の形。
大切だけれど、
其れを捨てても良いと、
俺の覚悟は出来ているけれど。
貴女は決して、
そう想っていない事を。
貴女は切に欲しいと、
そう想って已まない事を。
貴女の、
一瞬の声にならない声が。
軽口の代償だと言わんばかりに、
抉る様に、
俺の胸に突き刺して来た。
掛かり付けの産婦人科医は。
「子供を望むなら。」
「不味いですよ。」
貴女や俺の事情などお構い無しに。
ぶっきら棒に、
出来難い身体になっている事実を伝えたんだろうな。
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References
Aug.17 2003, 「時が奪って行きませんか」
09月18日(木)
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