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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■鬼になれますか
怒りを露にして、
君を詰ったかと思えば。

手を付いてまで、
美辞麗句の限りを尽くして、
君は悪く無いと、
自分が全てに於いて悪いと謝罪する。



敵意を剥き出しにして、
俺は過去の無い新たな世界で生きて行く、
今後道で出遭っても他人だと、
言い切る一方で。

此れで縁が切れてしまうのでは悲し過ぎるから、
何時か再び笑顔で話そうと、
猫撫で声で摺り寄る。






自己の保身と虚栄心を満足させる為に。

相手に依って刹那に態度を変え、
次々に言葉を変え、
変幻自在に振舞っている気になっているのか。

あの馬鹿は。



必ず何処かに、
落とし穴が潜んでいると言うのに。














 「何考えているか分からない。」
 「信じられない。」



一度は惚れた男の豹変に、
戸惑いを隠せない君。




男は見栄っ張りなんだよ。

そして男は、
甘えん坊なんだよ。



だからこそ、
決して隙を見せてはいけない。

そして絶対に、
甘さの欠片を見せてはいけない。















嫌悪感を懐きながらも。


友人達から届き続ける情報を、
着々と記録して行く君。

彼が味方と信じているであろう友も、
既に彼に愛想を尽かし、
君の味方へと転じているのだ。



 「鬼みたいで嫌なんだけれどなぁ。」
 「裁判になったら証拠になるからさぁ。」






例え鬼になろうと。

君の周囲には、
真実を知っている味方が、
大勢居るじゃないか。






だから。

気を緩めるなよ。
男は甘えん坊なんだ。
06月08日(日)
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